矢野穂積・朝木直子両「市議」と瀬戸弘幸氏には本当に真相解明を求める気があるか(いやない)


そろそろ番外編(朝木明代市議転落死事件についての話)に一区切りつけようと思って31日午後2時ごろに「【中間総括】朝木明代市議転落死事件『再捜査』要求騒動」(9月1日付)をアップしたら、瀬戸氏がその日の夜に「【番外編】朝木事件ウオッチャー・ブログの正体(1)」なる記事を掲載。この記事については、荒井さんが私の分も含めて「瀬戸弘幸氏の8月31日付けの記事への反論」で回答してくれちゃいました。


瀬戸氏のところからもそれなりに人が流れてきているようなので、その人たちにもなるべく見てもらおうと思って「中間総括」をほぼ丸2日トップに置いときましたが、この記事を書いている9月2日午後1時現在、「中間総括」に対しても、荒井さんの反論に対しても、瀬戸氏の反応はなし。


というわけで私も本筋に復帰しようかと思ってたんですが、こんな事件が起こってしまってはね。


★C.I.L「瀬戸弘幸とその一派が一般市民が経営する洋品店を襲撃※追記ありあり


朝木明代市議(当時)が万引き事件を起こしたとされる洋品店に15〜20名ほどで押しかけ、店の前で「看板くらい出しとけや!」「犯罪洋品店」「誣告罪だ!〔注・現在は虚偽告訴罪〕」などと騒いだそうです。第三者の男性が介入して店の中には入れなかったようですが、威力業務妨害罪で逮捕されてもおかしくはありません。【追記】(9月3日)C.I.L「新風集会に参加した皆さんはブティックに普通に買い物しに行こうとしただけで襲撃ではないそうです。」も参照(写真入り)。


その集団の中にいたらしい まき やすとも なる人物がさっそく「東村山駅前で街宣しました」という記事を書いていますが、罪の意識はまったくないようですね。洋品店について、「殺人の幇助ではないか」「いや、むしろ共同凶暴〔ママ〕正犯の可能性もある」(誤字はその後修正された)などと信用毀損罪名誉毀損罪の疑いがある記述を重ねたあげく、集団で押しかけて騒いだ事実は隠して「俺が入店しようとしたら断ってきた」ですと。


女性洋品店に、明らかに客じゃない男の集団が、普通じゃない様子で押しかけてきたらどこでも入店を断るでしょう。自分でも、「あんな、ショボイ洋品屋からなんか万引きする物は何も無いよ。表に吊るした商品も昭和の時代に70歳のお婆ちゃんが着るような物ばかり」と書いてるくせに、何が「男が女にプレゼント買うのもいけないのか」だ。
【追記】(9月10日)その後もブログで店名を出して下劣なデマを流し続ける まき やすとも の記事については、店名にぼかしを入れたスクリーンショット画像へのリンクに差し替えた。同人による9月7日付の記事についてもスクリーンショット画像を作成したので、活用されたい。


瀬戸氏や矢野・朝木両「市議」はその場にはいなかったようですが、これまでの裁判の結果を無視し、万引き事件は「でっち上げ」「明らかな冤罪」などと無責任な放言を繰り返してきたことがその背景にあることは明らかで、道義的責任は免れません。今回は大事に至らなくて幸いでしたが、荒井さんが次のように求めているとおり、説明責任をしっかりと果たして謝罪するべきでしょう。


瀬戸弘幸矢野穂積朝木直子は、自分達がデマを垂れ流し、最高裁や高裁で決着がついている案件をほじくり返し、無知な人間を煽り、その結果としてこのように無実の一般市民が恐怖に陥れられた事について公式の場で謝罪せよ」


瀬戸氏だったらこんな騒動があっても笑って済ますのかもしれませんが、これは荒井さんの下品な言葉遣いどころのレベルではなく、「普通一般の人に対して」向けられた集団的・心理的暴力です。


笑っているわけにはいきませんよね!?


おまけに矢野「市議」は、かつてはもっと露骨な扇動をしたことがあるそうじゃないですか。「『東村山市議転落死事件』の経過と真相」には、朝木明代市議が転落して約3か月後に日比谷野音で開かれた「東村山・朝木市議殺人事件糾明集会」(1995年11月25日)の様子について、次のように書いてあります(引用者=3羽の雀=の判断により、いちおう店名は伏せた)。

 草の根市民クラブの同僚の矢野にいたっては、「高潔な朝木市議。それを万引き犯扱いする『○○○○』の女店主。みなさん、『○○○○』に行ってその女店主がどんな顔をしているが〔ママ〕見てきて下さい」などと、朝木市議による「万引き」被害者である洋品店に対し「社会的制裁」を加えるような扇動までした。


矢野・朝木両「市議」は、自らが編集・発行する『東村山市民新聞』(紙版)でも、「店主は創価学会公明党と共謀の上、万引き事件をねつ造して故朝木明代を罪に陥れようとしている」という趣旨の主張を繰り返して洋品店店主を誹謗しました。これに耐えかねた店主が矢野・朝木両「市議」を名誉毀損で訴えたところ、東京地裁2000(平成12)年11月29日の判決で店主の主張を認め、矢野・朝木両「市議」に100万円の損害賠償を命じています。確定判決だと思われます。最高裁まで争われましたが、けっきょく矢野・朝木両「市議」の敗訴が確定しています。


しかも、驚くべきことに矢野・朝木両「市議」は、裁判所からの度重なる求釈明(説明要求)にも関わらず、上記主張の真実性の立証を放棄したというのです。万引き事件の真相について司法の場で決着がつくことを恐れたのではないかと思いますが、立証のための試みさえ放棄した以上、その主張は完全に否定されたと判断するほかありません。いずれにせよ、いまさら万引きがねつ造だとかえん罪だとか言える立場ではない。
【追記】(9月3日)矢野・朝木両「市議」が第一審で真実性の立証を放棄したのは確かですが、その後は少し異なる動きもあったようです。事情を確認中。
【追記2】(9月5日)矢野・朝木両「市議」は控訴審では真実性・相当性の立証を試みましたが、「被控訴人が確たる証拠もなく故明代を万引き犯人扱いしたという事実の主要な点が真実であると認めることはできない」などとして否定されていることが確認できました(高裁判決抜粋)。


万引き事件の簡単な経緯と、それが自殺の十分な理由になりえたことは、松沢呉一さんが「お部屋1632/朝木明代という人間」で簡潔にまとめています。「朝木明代に濡れ衣をきせるために某組織が替え玉を仕立てた」などというさらに荒唐無稽な主張について、「お部屋1629/万引き事件をでっち上げるバカ組織」も参照。


この万引き事件については他にもさまざまな裁判で触れられており、私もすべては把握しておりませんので、これ以上の詳細はとりあえず宇留嶋瑞郎「万引き被害者威迫事件」(ブログマガジン エアフォース)をがんばって読んでいただくしかありません。第1回から読めば矢野「市議」らの実像が非常によくわかりますが、とりあえず、「東村山通信クラブ」裁判について述べた第21回から目を通すのがわかりやすいでしょう。この裁判の東京高裁判決(2006年12月15日)では、矢野「市議」が、朝木明代の取調べが行なわれた日(1995年6月30日)に洋品店を3回訪れ、「無実の人を訴えると罪になる」などと威迫的言動を行なったこと、しかもそれを隠すために録音テープの改竄を行なったことなどが認定されています。


いずれにせよ、万引き事件がえん罪・ねつ造であると認定した判決など皆無であることは、私の知るかぎり、確かです。あるというなら出してください。


にも関わらず、瀬戸弘幸氏は9月1日に行なった街宣で、万引き事件について「これも明らかに冤罪であり」などと演説したそうです。この件に限らず、瀬戸氏は過去の一連の判決をろくに検討しておらず、私が何度も取り上げてきた「東村山市民新聞」裁判(矢野・朝木両「市議」が創価学会に対する謝罪広告の掲載を余儀なくされた裁判)にも触れようとしません。


真相解明のために再捜査を求めるなら、過去のさまざまな判決で否定されてきた主張や“証拠”を馬鹿のひとつ覚えのように繰り返すのではなく、ひとつひとつの判決を精査し、これまでの認定を覆すに足る論理と主張を提示するべきでしょう。そのような作業がなければ、法治主義をとるこの日本で、捜査機関を動かせるはずもないし、動かすべきでもない。街宣なんかやってる場合じゃないんじゃないでしょうか。けっきょく真相解明などは名ばかりで、低レベルのプロパガンダに過ぎないということですかね。


【資料】(本文と関係あるかどうかは各自ご判断を)
カルトの見分け方
(「総論:カルトに関する基本的理解」より抜粋、太字は引用者=3羽の雀)
1.真理はその組織に占有されており、その組織を通してのみ知ることができると主張する。
2.組織を通して与えられた情報や考え方に対しては、疑ってはならない
3.自分の頭で考えることをしないように指導する
4.世界を組織と外部とに二分する世界観を持つ
5.白黒を常にはっきりさせる傾向が強い
6.外部情報に対して強い警戒感を与え、信者の情報経路に様々な制限を加える
7.信者に対して偏った情報、偽りの情報を提供することがしばしばある
8.組織から離脱した人間からの情報に接することを禁じる
9.家庭や社会との関わりで多くのトラブルを生じている
10.社会からの迫害意識を持ち、それをかえってバネにする
11.外部に対して正体を隠す傾向がある
12.生活が細部にわたって規定される
13.組織が信者の生活のすべてになっている
14.共同体内部でのみ通用する言葉を多く持っている
15.組織からの離脱について極度の恐怖心を与える