“議席占有率が2割を超えれば議会・行政は創価公明の意のまま”という矢野・朝木両「市議」の妄想


瀬戸サンがとうとう「足立区で起きた傷害事件」まで表現を後退させている例の事件については、10月9日付〈思い込みと思いつきの間〉を参照。10月16日(金)には写真著作権侵害裁判(まきやすとも)の口頭弁論があるんですが、何もやらないんですかね(追記街宣はやるとのこと。反訴もしたそうです)。ちなみに週明け(10月19日)は第2次「御用ライター」裁判クロダイ)の第2回口頭弁論です。


さて、10月13日午後3時前(14:54:12)に東村山市民新聞」の10月14日付更新が行なわれ、〈外国人への地方参政権付与の推進を!〉(トップページ)に若干の加筆修正がありました。細かい修正内容はTomatotic-jellyさんのところをご参照いただくとして、どんどん本音が飛び出してきて面白いですね。


「勘違いしてはいけない。定住外国人問題を創価公明の専売特許にしてはならないのだ。」(見出し最上部への加筆)
定住外国人問題は創価公明の専売特許にしてはならない。」(本文中の加筆)


誰に向かって何を「勘違い」するなと言っているのかは知りませんが、定住外国人問題、とりわけ外国人地方参政権問題が「創価公明の専売特許」だと思っている人はほとんどいないんじゃありませんか。党内に「在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟」まで設置している民主党を無視するのは、どういう思惑があってのことなのでしょうね。


定住外国人票を少しでもかき集めたい気持ちはわかりますが、手柄の横取りをしたいなら、14年前「意見書」採択以降、定住外国人問題に関して市議会議員として具体的に何をしてきたのか、きちんと報告した方がよろしいでしょう。少なくともこの2年半は、何もやっていないどころか、かえって差別を正当化・助長するような発言を繰り返してきたのですし、この1年ほどは、まさに「外国人とりわけ東アジア系の人達に対して、『シナ』などの言葉を使う人達」と蜜月関係にあったのですから。


一方、「議席占有率をみよ」と言うなら具体的数字を提示してからにした方がいいと私が書いたところ、次のような表が登場しました。


創価公明に占領された東村山市議会の歪みの実態
・・・
※ 議席数6(占有率24%)の創価公明が、議長も議会運営委員長も握っている。
  自民7には自民系無所属の島崎を含む。「変!議」は佐藤・薄井ら、実質創価系。


私がイメージしていたデータとはだいぶ違うなあ。あいかわらず、「『変!議』は佐藤・薄井ら、実質創価」などと、ろくな根拠も示せないレッテル貼りをやってますし(2008年12月26日付〈「親創価」のレッテル貼りに狂奔する矢野・朝木両「市議」の“創価寄生虫”ぶり〉など参照)。ところで、「変!議」(変えよう!議会・東村山)には東村山・生活者ネットワーク大塚恵美子市議も参加していますが、生活者ネットも「実質創価」なんですか?


なお、「議席数6(占有率24%)の創価公明が、議長も議会運営委員長も握っている」というのはあくまでも2009(平成21)年6月定例会以降の話であって、常にそうであったわけではないことは、矢野・朝木両「市議」も重々ご承知の通りです。「市議会だより」をもとに、最近の議長・副議長・議運委員長人事を振り返っておきましょう。

 選出時期  議長  副議長  議運委員長
平成15年5月臨時議会 渡部尚(自民) 罍(もたい)信雄(公明) 高橋眞(自民)
平成16年10月臨時議会 川上隆之(公明) 木内徹(民主) 高橋眞(自民)
平成17年6月臨時議会 丸山登(自民) 罍 信雄(公明) 高橋眞(自民)
(平成19年4月市議選)
平成19年5月臨時議会 丸山登(自民) 山川昌子(公明) 鈴木忠文(自民)
平成21年6月定例会 川上隆之(公明) 鈴木忠文(自民) 山川昌子(公明)


批判するなら、このような経緯をきちんと示した上で、事実にのっとった批判を行なうべきでしょうね。余談ながら、「草の根」はやはり議長選・副議長選では一貫して自分達に投票しているようです(議長選では矢野穂積「市議」に2票、副議長選では朝木直子「市議」に2票、いつも入っている)。別にいいんですが、5月31日付〈他の市議へのレッテル貼りに終始する矢野・朝木両「市議」〉を参照。


矢野・朝木両「市議」はさらに、上記の表をもとにして次のように書いています。


「下の表を見ればすぐわかる。3割いや2割を超えれば、議長も議会運営委員長も握り、議会いや行政までも意のまま、すでに重大事態なのだ」


そこで、松沢呉一さんがまとめた数字をもとに、東京都下の市議会・区議会のうち公明党議席占有率が2割以上のところについて、議長・副議長の所属会派を調べてみました(追記議運委員長も追加しました)。こういうデータを出してほしかったんですが、無理なんでしょうね。

 議会 占有率  議長  副議長 議運委員長
武蔵村山 30.0 新政会 公明 公明
昭島 26.1 自民 クローバー21 公明
八王子 25.0 公明 民主・八王子未来・無所属クラブ 公明
立川 23.3 民主・市民フォーラム 自民 民主・市民フォーラム
東村山 24.0 公明 自民 公明
東久留米 22.7 自民 久留米ハートネット 公明
東大和 22.7 自民(新政会) 公明 自民
小平 21.4 自民 公明 自民
西東京 20.0 自民 民主 自民
(以下、区部)
江戸川 29.5 自民 公明 自民
足立 26.0 自民 公明 自民
葛飾 25.0 自民 公明 自民
板橋 24.4 自民 公明 自民
大田 24.0 自民 公明 大田自民
練馬 24.0 自民 公明 自民
新宿 23.7 自民 公明 自民
22.7 民主 自民 自民
江東 22.7 自民 公明 自民
豊島 22.2 自民 民主 自民
墨田 21.9 自民 公明 自民
中野 21.4 自民 公明 自民
世田谷 21.1 自民 公明 自民
品川 20.0 自民 公明 自民


副議長ポストは大多数の議会で公明党が“握って”いますが、議長は八王子市と東村山市だけですね。「2割を超えれば、議長も議会運営委員長も握り、議会いや行政までも意のまま」のはずなのに、おかしいなあ。


また、上記の自治体ではすでに「議会いや行政までも創価公明の)意のまま」という「重大事態」が生じていることになりますが、その実態を具体的に明らかにしていただければ幸いです。無理でしょうけど。


外国人への地方参政権付与に反対する人々の中には、「乗っ取り」「人口侵略」への恐れを口にする人が少なくありません。たとえば、〈【日本を】10・27『日本解体法案』反対請願.com【守ろう】〉に掲載されている請願文例には、次のように書かれています。


「彼らが参政権行使のために組織的に外国人登録を移し、帰化した同胞を首長や議員に立候補させれば、人口の少ない市町村においてはいとも容易に乗っ取りが可能となります」
(人口の少ない)離島から順番に外国人を送り込めば、仮に国政の参政権を与えなくても、地方参政権だけで日本の乗っ取りが可能になることも予想されます」


このあたりの話には踏み込みませんが、矢野・朝木両「市議」がこれと同じような発想に基づいて“創価公明の脅威”を煽っていることは間違いないでしょう。「創価公明」をこれほど恐れるのであれば、同様の発想に基づき、外国人への地方参政権の付与にも反対するのが自然な流れのような気がするのですが。


なお10月11日付〈週刊新潮「創価学会に占領された『東村山市役所』の歪み」をいまでもまったく疑わない瀬戸弘幸サン〉も参照。