「朝木明代議員殺害事件に関する請願」第2回審査に提出された資料が持つ重大な意味


昨日付の記事に大幅に追記するとともに、資料として東京新聞多摩版の報道内容も紹介しておきました。つい最近「東村山市民オンブズマン代表の矢野穂積・東村山市議」の言い分を紹介したばかりの毎日新聞も、下記のように「職安法63条違反行為を是認する立場にある」と決めつけられっぱなしなのですから*1、この点に関する矢野・朝木両「市議」の言い分が第1審判決で厳しく断罪されたことについてコメントを求め、報道した方がよろしいでしょう。



さて、東村山市民新聞も再び「最終更新日」の修正だけという状態に戻りましたし(3月10日付、2010/03/09 21:21:55/3月11日付、2010/03/10 14:00:25)、2回ほど中休みを入れることにして、昨日の議会運営委員会で2度目の審査が行なわれた「朝木明代議員殺害事件に関する請願」の話をしておきます。この機会に、まとめWikiの方にも項目を作成しておきました。


薄井市議が報告してくれたところによれば、同請願は今回も継続審査扱いになったそうです。前回の審査後、請願にいう最高裁で本年7月14日に確定した朝木明代議員殺害事件に関する最新の判決」『東村山の闇』事件・東京高裁判決)を提出するよう請願人に要請が行なわれたにも関わらず、請願人からは「平成19年9月26日の高裁判決と平成20年6月17日の上告不受理調書」しか提出されなかったというのが、その理由。ちなみに、紹介議員である矢野穂積「市議」は今回も傍聴に来なかったそうです。


請願人が今回提出した資料は、請願が根拠とする『東村山の闇』事件・東京高裁判決ではなく、『フォーラム21』事件の判決ですね。はい、
“誰が殺したかを明示せずに「朝木市議転落死事件は何者かによる『他殺』である」と書いても、名誉毀損にはならない”
という当たり前のことが認定されただけなのに、あたかも裁判所によって「他殺」が認定されたかのように矢野「市議」らが騒いでいた、あの判決です(2009年6月13日付〈「『何者かによる他殺』と書いても名誉毀損ではない」と言われて「『他殺』が認定された」と理解する恐るべき「市議」たち〉のほか、「東村山市民新聞」の迷宮〈「フォーラム21」裁判〉を参照)。


請願人によるこのような対応に、紹介議員であり裁判の当事者でもある矢野穂積「市議」が関与していないとは考えられません。このことの持つ意味はきわめて重大です。


第一に、矢野・朝木両「市議」は、『東村山の闇』事件・東京高裁判決が確定したことによって、
〔朝木明代の〕転落死が殺人事件であると認めることは到底できず、他にこれを認めるに足りる証拠はない」
「明代が万引きをしていない(本件窃盗被疑事件がえん罪である)と認めることはできず、他にこれを認めるに足りる証拠はない」

などと認定した「創価問題新聞」事件東京高裁判決が覆されたとして、あたかも裁判所によって「他殺」が最終的に認定されたかのような宣伝をしてきました(「東村山市民新聞」の迷宮〈「創価問題新聞」裁判と『東村山の闇』裁判〉参照)。


しかし、すぐにでも提出できるはずの判決書をこの後に及んで提出しないということは、判決書で「『朝木明代議員事件は“他殺”と考えうる相当な理由がある』と判示されて」(請願文)いる事実などないことが公式に確認されるのを恐れているからとしか考えられません。すなわち、「創価問題新聞」事件と『東村山の闇』事件をめぐる自分達の宣伝虚偽であったことを認めたにも等しい。なお、この点については西村修平街宣名誉毀損裁判矢野・朝木両「市議」らと同様の主張を行なっていますので、次回の請願審査までには司法判断も示されていることでしょう。


第二に、『フォーラム21』事件判決で「他殺」が認定された事実などないことは、昨年さんざん議論してきました(「東村山市民新聞」の迷宮〈「フォーラム21」裁判〉の「3羽の雀の日記」関連記事参照)。


また、矢野・朝木両「市議」が西村修平・街宣名誉毀損裁判にさまざまな形で協力していることは明らかですが*2、裁判で問題にされた『フォーラム21』2004年1月15日号は書証(乙6号証)として提出されているにも関わらず、肝心の判決が提出された形跡はありません。『東村山の闇』事件控訴審判決(乙33号証)はもちろん、朝木明代転落死事件とは何の関係もない矢野絢也・手帳返還請求事件控訴審判決(乙38号証)まで提出されているというのに。


このことからして、矢野・朝木両「市議」も、『フォーラム21』事件判決で「他殺」が認定された事実はないこと、少なくともそんな理屈が裁判で通用するはずなどないことを自認していると見なすことができます。にも関わらず、市議会にはこの判決を「他殺」の根拠として提出してくるというのは、いったいどういうことなのでしょうか。裁判では通用しないことがわかりきっている理屈でも市議会なら騙せるかもしれない、少なくとも宣伝の場には利用できるかもしれないと考えたのであれば、これは市議会に対する、ひいては選挙で市議会議員を選んだ市民に対する、重大な冒涜行為です。


ところで請願といえば、昨年はクロダイくん(行政書士黒田大輔)が「朝木明代さん殺害事件の再捜査を求める請願書」を提出したと騒いでいましたが、もちろん矢野・朝木両「市議」は出していないのでしょうね。検察審査会への申立ても、もはややっていないと見なすほかありませんし


「草の根」の2人、とりわけ矢野穂積「市議」は、裁判で一度も真実性を認められたことのない「殺害」説を宣伝する場として市議会をさんざん利用し、そのつど会議録で発言を修正されてきました(とりわけ平成21年9月定例会における矢野「市議」の一般質問を参照)。そのくせ再捜査要求のための具体的行動は起こさず、それでいて今回のような請願の紹介議員となり、しかも要求された資料さえまともに提出できないようでは、やはり潔く自発的に辞職をなさるべきでしょう。それでもなお来年の市議選に出馬し、選挙公報
「朝木議員殺害事件解決に向け、渾身の努力を継続中」矢野穂積
「95年9月、母・朝木明代議員の殺害事件後、遺志を継ぎ、・・・事件究明と草の根民主主義のために斗うことを決意」朝木直子
などと平気で書くようでは、もはや究極の恥知らずと論評されてもしかたがありません。

*1:矢野「市議」らは、この「公開質問」2007年7月10日付で公にして「2週間内」の回答を要求しておきながら、8月6日ごろ職安法「違反」疑惑ネタに飛びつくと、8月10日に質問内容を書き直すという不可解な対応をとった。7月10日に取得された魚拓8月11日に取得された魚拓を参照。

*2:たとえば、第3回口頭弁論で西村代理人が「(書証の提出については)朝木さんと相談します」と回答したこと、西村代理人による電話照会に朝木「市議」が応じていること、千葉英司さんの準備書面を読んだ矢野「市議」が西村代理人にメールを送付していることなどを参照。