〈草の根〉の辞書に謝罪の文字はあるか(いやない)


4月5日付の「更新」も「最終更新日」の修正のみ。こちらはC.I.L.(Charismatic Itabashi Lover)でご紹介いただいたおかげでだいぶ人が流れてきました。やっぱり1ケタ違いますね。


さてそのC.I.L.が東村山市議:朝木直子・矢野穂積問題の追及再開を宣言し、その第1弾として〈【東村山のトンデモ市議】薄井氏に対するセクハラ発言を削除しトンズラ準備!〉という記事を掲載したところ、コメント欄に次のようなコメントが登場。


消したのならそれでいいんじゃないですか?謝罪は改めてあるのかも知れないし。ここでそれを突っ込んでも何のメリットも感じないのですが。そもそも薄井先生はそこまでやってくれとおっしゃってるんですか?


まあ「セクハラ」という言葉はシンブンのサイトから完全に消えたわけではなく、〈性風俗マニア」違法セクハラ市議特集〉というページタイトルを〈 薄井「市議」の実像〉に変えるなど、目立つところを軽くお掃除したにすぎませんので、裁判対策というよりも論点そらしの一環として位置づけるほうが適当なようにも思われます。いずれにせよ、当ブログの〈薄井市議「問題」〉のカテゴリーを見ていただければわかるように、矢野・朝木両「市議」がこの問題からトンズラしようとしているのは間違いありません。


思わず笑ってしまったのは、「謝罪は改めてあるのかも知れないし」というところです。この人が〈草の根〉工作員かどうかは知りませんが、やはりこれまでの経緯をざっとでも見てから発言したほうがいい。そうすれば、こんな認識はありえないことがすぐにわかるはずです。


そもそもの「セクハラ」ねつ造問題にしても、自分から言い出したことにも関わらず市のヒアリングから逃げ回り、逃げられなくなってとうとう「セクハラはなかった」という結論が出ても、3か月以上ダンマリを決め込んで報告ひとつしない人たちです(前の記事参照)。それどころか、薄井市議から「セクハラ市議」云々の表現を削除するよう求められても、「どうして?」(朝木)とうそぶき、はては「『セクハラ市議』はあなたの代名詞」(矢野)と言い捨てていくような連中です(薄井市議ブログ〔2008年1月23日付〕「代名詞と言われても困る」)。このときの様子は日刊サイゾーの記者も〈「あなたはセクハラの代名詞」根拠なき誹謗中傷続ける東村山市議〉という記事で報告しています。


かの有名な、有権者を愚弄する前代未聞の「議席譲渡事件」(3月23日付記事参照)にしても、彼らが有権者に謝罪の意を表したとは聞いたことがありません。それどころか、けっきょく「朝木直子による矢野穂積への議席譲渡は無効だった」ということが再確認されたに過ぎない2つの最高裁判決(3月18日付記事参照)について、「最終的には草の根側の勝利」などと与太を言い続けています。このへんの事情はまたあらためて取り上げますが、とりあえず、紙版「東村山市民新聞」155号(2007年2月28日付)第2面に掲載された朝木直子編集長の記事でも見て、おのおのつっこみを入れておいてください。


また、「ブログマガジン エアフォース」を読めば、彼らが「万引き被害者威迫事件」や「少年冤罪事件」などいくつもの人権侵害事件を引き起こしていることがわかります。17歳の少年に無実の罪を着せた後者の事件では、「仮にも公職にあるものが、この曖昧な記憶に基づき、しかも司法警察職員による捜査・・・がなされながら刑事訴追の手続きがとられていない被告を名指しで犯人であると断定している点において極めて特異」(地裁判決)とまで指摘されました。しかし矢野・朝木両「市議」による謝罪や反省の言葉など聞いたことがありません。


この体質は故・朝木明代議員が存命だった時代から変わらないようです。朝木明代議員が、確固たる証拠もないのに「市議会議長が右翼関係者に公金を支出した」と騒ぎ立てたため、議会運営委員会が調査したところそのような事実はなかったと判明(平成4年12月18日市議会定例会議事録)。そこで深夜に及ぶ議論の結果「朝木議員に猛省を促し、陳謝を求める決議」が採択されたのですが、朝木明代議員は除斥を求められても議場に居座り、決議が採択されても「身に覚えのないことで陳謝はできません」と陳謝を拒否しました(平成4年12月19日市議会定例会議事録)。それどころか同決議の採択・公表を理由として東村山市ならびに市長と市議会議長・副議長を訴え(決議無効確認等請求訴訟、こちらのリストの23・27・32;地裁判決も参照)、当時「超党派でつくる新聞」を発行していた市議会議員26名全員も名誉毀損で訴えました(同新聞の抜粋はこちら)。いずれも棄却されています。


けっきょく、〈草の根〉一派は裁判所から命令されて他に選択肢がなくならないかぎり、謝罪などする気がないのです。いわゆる「週刊現代」裁判(最高裁2002年10月29日判決により確定)では、地裁高裁最高裁ともに朝木氏側に謝罪広告の掲載が命じられ、しぶしぶでしょうが紙版「東村山恐怖新聞市民新聞」に謝罪広告が掲載されました。


ところが裁判所の命令があってさえ、素直に謝罪することはできないようです。C.I.L.の荒井さんが現物を見せてもらったそうですが(2007年7月4日付「東村山市民の皆様に取材。」)、確かに謝罪文は掲載されていたものの、その隣りに「今回このような謝罪文を書いたという事は、我々の勝利である!なぜならこれによって司法権力まで創価に侵されている事が明らかとなったからだ!」という趣旨の記事が掲載されていたとか。残念ながら画像がなくて確認できないので、矢野・朝木両「市議」は該当ページをスキャンしてサイトに掲載していただければと思います。
追記:佐倉敏明著『デマはこうしてつくられた。――東村山女性市議「自殺」を「他殺」と騒いだ人々』(鳳書院、2003年2月刊)の97ページに現物の画像が掲載されているみたいなので、お持ちの方はご確認ください。
追記2(2009年12月8日):追記するのを忘れていましたが、その後、松沢呉一さんがスキャン画像を掲載してくれました。2009年2月11日付〈都合の悪い判決は「茶番」「蛮勇」呼ばわりする矢野・朝木両「市議」〉参照。


ちなみに当時存在した「草の根BBS」に「謝罪広告の掲載はまだか」という書き込みをしたら削除されまくったという話もあります(2ちゃんねる草の根掲示板はファシストが運営しているのか」板)。やることがぜんぜん変わりませんね(昨日の記事参照)。


ついでに「薄井先生はそこまでやってくれとおっしゃってるんですか?」という点ですが、薄井市議の希望はご自身のブログの「また1つ、良識ある判断が出ました」(2007年12月29日付)や「請願が不採択となった理由」(2008年4月3日付)という記事で明らかにされているので、ご覧になればよろしいかと思います。「セクハラ」「条例違反」云々といった表現を削除すること、「セクハラ支持ネットオタク」云々といった市民への誹謗中傷をただちにやめることなどを求めています。


しかしまあ、ここまでくるともう薄井市議だけの問題ではないのですよ。矢野・朝木両「市議」を批判・追及する人たちの立場はさまざまだと思いますが、「これが『公人』のやることか」という思いは共通しているのではないかと思います。そういえば矢野・朝木両「市議」は、〈答えて薄井さん!こんな人が市議に?!市議選第14位で当選した「薄井政美」という人物〉というページで次のように言っています。


東村山市民新聞は、あなたが「辞職表明」され「公人」の立場を捨てることをしないかぎり、あなたの差別意識が公人としての立場で許されるか、について徹底して説明を求めていきます。


同じように、またはそれ以上に〈答えろ矢野・朝木! こんな連中が市議に?! 市議選第2位&最下位で当選した「朝木直子」「矢野穂積」という人物〉という思いを抱いている人たちはおそらくかなりの数にのぼり、その人たちは矢野・朝木両「市議」が沈黙しようがトンズラしようが「徹底して説明を求めて」いくことでしょう。及ばずながら、私もそうするつもりです。もちろん死んだらそれもできませんから、やめさせたいなら市外の神社で丑の刻参りでもしてください。見かけた方は「黒子の部屋」の松沢さんまで連絡してください。