驚かされました


瀬戸サンによれば私は「驚くことになる」らしいのですが、具体的な事実が確定した段階で驚くべきことがあればそのとき驚くとして、最新エントリー〈創価御用ライターとの30分:裁判所にいた謎の女性には答えがなかった。〉を読んで、さっそく驚かされました。瀬戸サンは、宇留嶋さんとの会話で次のように述べていたそうです。

瀬戸 「裁判所で見かけない女性がいました。我々の支援者ではありません。我々を見てこわばった顔をしていたので、誰かなと思いました。顔を覚えているので洋品店の方かどうか、是非見たいと思いましてね。」


誰でも傍聴できる公開裁判の傍聴者の素性をいちいち確認しようとすることこそ、驚くべきことです。C.I.L〈矢野穂積・朝木直子・乙骨正生らが出席した街宣右翼のシンポジウム〉に次のように書いてあったのは、そういう話だったのですね。

で、途中で西村と瀬戸のアピールタイムが入るんだが、西村裁判の際に地裁で途中退場した不審な女性を見かけたとか、その人物の写真を撮ってあるとかふざけてんのかコイツは?
地裁の周辺に人を配置して撮影しまくってたのはそういう目的があったのねえ。なるほどねー。自分達以外の人間を片っ端から撮影しておいて、後で何かするつもりなのねー。


時間があればまた動画を確認してみますが、このような撮影行為が事実であれば明らかな肖像権侵害であり、矢野・朝木両「市議」に言わせれば、これこそ「異様な光景でした!」ということになりましょう。
【追記】確認しました。11月16日のシンポジウムの記録動画で、瀬戸サンは次のように話しています(50分54秒あたりから)。

私も〔11月14日の西村裁判を〕傍聴しました。それでひとりだけですね、女性がいたんですね。非常に緊張した顔をしてですね、私どものほうをちらちら見まして、まるで刑事被告人の身内のようにですね、こわばった顔をしてました。その方が正面玄関から出てこないんで、どうしたのかなと思ってですね、きいたところですね、千葉元副署長が隣、それから宇留嶋という、御用ライターです、創価学会の、そういうこう、抱えられるようにして裏口から出て行ったということです。まあその女性がどういう女性であったかは、まだわかりません。写真も撮っておりますので、いずれですね、判明するとは思いますけれども、まあ先ほど〔矢野・朝木両「市議」から〕いろいろ話を聞いているとですね、そういう自責の念にかられた方がですね、いてもたってもいられなくなって来たという可能性もですね、私はあると感じました。

(追記終わり)


瀬戸サンは、「あくまでも私が単独で洋品店に行くつもりでした。別にもめるつもりもなく客として一人でお邪魔してみるつもりでした。店主の顔と一致しなければ、ただ黙って帰るだけです」とも書いています。なるほど、「彼らは被害者の店に行くことを前提に、そのための最終的な打ち合わせをするために喫茶店に入ってきたとみて間違いないようだった」という宇留嶋さんの推測は、当たらなかったとしましょう。


で、「店主の顔と一致しなければ」と書いてありますが、一致していたらどうするつもりだったんでしょうか。


もめるつもりもなく」とも書いてありますが、洋品店前で大騒ぎをした人たちも、もめるつもりはなかったのに、あのような騒ぎになったのではないでしょうか(彼らが洋品店を「表敬訪問」した意図については、2008年11月27日付〈生活者の感覚を欠いた洋品店襲撃部隊と、同類のくせに「庶民のための政治」を騙る矢野・朝木両「市議」〉参照)。


また、仮にその傍聴者が洋品店店主だったとして、さらには瀬戸サンらを見て「こわばった顔をしていた」というのが思い込みではなかったとして、なぜそのような表情を浮かべたのかは、容易に想像できるのではないでしょうか。当事者であれば、瀬戸サンの訪問自体を嫌がらせないし威迫行為のように感じることでしょう。それでいて、「嫌がらせが続いているなら、警察に通報すれば良いと思います」と開き直るように書いているのですから、これまた驚きです。
【追記】上で紹介した動画の抜粋からすると、洋品店店主が「自責の念」にかられて「こわばった顔をしていた」と考えているのかもしれません。“洋品店店主は、万引き犯が朝木明代さんだったというのは誤りだったということに自覚的になりつつあるのではないか”という趣旨の矢野「市議」の発言を受けたものですが、なるほど嫌がらせが起きるはずです。なお、エアフォース〈右翼を煽動した矢野穂積の虚偽説明(第1回)〉に記録されている矢野「市議」の発言も参照。(追記終わり)


もっとも瀬戸サンは、「私は宇留嶋氏の態度や顔の表情を見て、その女性が何者であるかをそこで判断できました。行かずともその目的を果たしたということです」とも書いています。けっきょく事実を確認しないまま、思わせぶりなことを書き連ねているわけです。したがって、瀬戸サンは「謎の女性」が洋品店店主だったと臭わせたいようですが、その結論はかなり疑わしいと言わざるを得ません。
【追記】WAWによると、「女性は少なくとも洋品店関係者ではない」とのことです。


さらに、何度も取り上げてきたにも関わらず、瀬戸サンが、洋品店店主が巻き込まれた一連の裁判の判決について一度も触れようもしないのも、実に驚くべきことです。何しろ、フィリピン人一家の強制送還問題については、在留特別許可は「最高裁の判決を無視」するものだとして、「法治」の徹底を訴えていたのですから(1月12日付〈最高裁判決を無視する瀬戸サンが「日本を無法国家にしたいのか?」と憤るブーメラン〉参照)。


どうも関連記事にリンクするだけでは読もうとしないかもしれませんので、2月25日付〈〈朝木議員謀殺関係訴訟結果報告〉リストの検証(2):不可視化された洋品店関連裁判〉でまとめておいた内容を再掲しておきましょう。


〔番外編 洋品店関連〕
(1)ブティック店主名誉毀損事件
「被控訴人〔洋品店店主〕が確たる証拠もなく故明代を万引き犯人扱いしたという事実の主要な点が真実であると認めることはできない」などと認定し、矢野・朝木両「市議」に100万円の損害賠償を命令。リストではE(4)に「矢野/朝木敗訴」として掲載。
(2)洋品店店主の刑事告訴名誉毀損罪)
リストには未掲載。上記(1)のような判決が出ていることからして、当然、不起訴になったと思われる。
(3)「聖教新聞」裁判
「被告T〔洋品店店主〕がA女は亡明代ではないと知りながら、被告創価学会と意思を通じて本件届け出をしたり、本件T発言をしたことをうかがわせるような証拠は何ら存在しない」と認定。リストではA(1)に「創価本部勝訴」として掲載。
(4)『潮〉裁判
朝木明代が万引き事件の犯人である「可能性は相当程度に達するものと思われる」としつつ、「断定するに足りない」と判示する一方、洋品店店主に「勝手な思い込みや不注意といった過失があったとは認められない」と認定。リストではA(2)に「実質勝訴」として掲載。
(5)『月刊タイムス〉裁判
「被告〔洋品店店主〕が犯人と亡明代の同一性を間違える可能性は極めて低く、目撃者も3名存在することから、本件窃盗被疑事件の犯人は亡明代ではないかとの疑いが相当の根拠をもつものということができる」と認定。リストではD(1)に「宇留島ら敗訴確定」として掲載。


これらの判決を覆すだけの事実を提示するならともかく、ただ単に無視し続けるだけなら、宇留嶋さんのことをとやかく言う資格はないでしょうね。