常に弱者に矛先を向けながら、巨大な敵と闘っているつもりらしい「行動する保守」運動


瀬戸弘幸サンがまた検証する姿勢・能力のなさや日蓮正宗との接近ぶりを指摘されていますが、橋本玉泉さんなた5963さんりゅうさんがそれぞれつっこんでいますので、私が付け加えることは特にありません。ガセネタ確定の「内部告発」も、こんな感じでつかまされたんですかね。そういえば、「事実無根の冤罪」なるハンドルネームを使って創価学会信者を騙った自作自演事件もありましたね。


さらに、利害関係でしか他人とつながれないダブルノースタンダードの「市議」さんが、しょっちゅう特大のブーメランを飛ばしていることの自覚もなく、「オウム返し」云々と捨て台詞を吐いているようですが、これもとりあえずほっといて、瀬戸サン周辺の裁判についてまとめて取り上げておきましょう。9月10日(木)には、クロダイくん(行政書士黒田大輔)が宇留嶋さんから訴えられた第1次落書き名誉毀損裁判請求額200万円*1判決言渡し(予定)というイベントがあり、その翌日には、槇泰智(まき・やすとも)とクロダイくんが創価学会から訴えられた裁判(請求額2680万円)が控えていますので。


・・・と思ったのですが、昨日(7日)第4回口頭弁論があった西村修平婚外子差別発言裁判についての報告を見ていたらお腹いっぱいになってしまったので、とりあえずそっち方面の話に焦点を絞ることにします。槇泰智(まき・やすとも)とクロダイくんが書いていることについては、りゅうオピニオンまきやすとも氏ウォッチくろだだいすけ氏ウォッチ)やks-labo.infoでつっこみが入っていることですし。


まず、一番早く〈朝鮮人弁護士による妨害を許すな!〉という報告記事(街宣動画付)をアップしたよーめんブログですが、タイトルからして意味不明な上に、片っ端から間違いだらけで、いちいちつっこんでいたらきりがありません。ともあれ、
朝鮮人の団体が個人を訴える。」
「個人
西村修平が日本人の為に敵国国家と戦っているわけです。」
という記述には、巨大な仮想敵を妄想して悲劇のヒーローを気取るのが好きなゼリーグループの特質がよく表れていると感じました。原告の女性(個人)に対して「出廷を歓待する!」などと恫喝をかけ原告代理人の在日朝鮮人弁護士を取り囲んで「朝鮮に帰れー!」などの罵詈雑言を浴びせる連中が、何を言ってるんだか。おまけに、
「『むやみに訴訟を行ってはいけない』という法整備が今すぐ必要」
だそうです。そんなことを言ったら、70件の行政訴訟を含めて100件近くの裁判を起こしてきた矢野・朝木両「市議」あたりが、一番困ってしまいますね(5月25日付〈「濫訴」レッテルを連発するクロダイくんと『月刊タイムス』事件判決と「パラノイア」裁判〉参照)。


民主党のむやみに訴訟をちらつかせる行為は脅迫になります」
「法の力をちらつかせて威圧・脅迫的言動になっているのです。しかも個人に対してですよ」

という言葉も、何かにつけて住所と実名を要求して「警告」を乱発する矢野・朝木両「市議」に、まずは向ければよろしいんじゃないでしょうか。



続いて瀬戸弘幸ブログ〈活動報告 9/3 9/7東京地裁・高裁前行動!〉ですが、
「西村代表と私たち支援者はごく一般的な問題として『私生児』発言や『婚外子差別』に対する見解を述べてきた」
「外務省の意見交換会の席上における西村代表の『私生児』発言もごく一般的に婚外子を論じたに過ぎません」

として、原告個人を非難したものではないという主張を繰り返しています。この点は原告の主張とはだいぶ異なりますので、裁判の結果を待つしかなさそうです。ちなみに、訴状によれば、西村サンは次のような発言をしたとされます。


婚外子は)個人の不倫の関係で生まれたアレだ。不貞の子どもでしょう」「世界の常識だ。不貞の子どもは差別される」
(被告も発言自体は否定せず)


(原告に向けて)何回でも言ってやる。私生児が! 私生児が!」
(被告は発言を否定)


(原告に向けて)おまえは何人不倫の子を産んだのか?」
(被告は発言を否定)


「何度でも言ってやる。訴えてみろ。裁判でも何でも受けて立ってやる」
(被告の答弁なし)


また、瀬戸サンは、原告が婚外子である事実を第3回口頭弁論で初めて知ったとして、地裁前街宣では
「まるで後出しジャンケンだ!」
などと騒いでいたようですが、原告側は、
「原告は、(外務省の意見交換会の席上で)自らが当事者として婚外子差別問題に取り組んでいることを述べた上、日本国内において婚外子差別が温存され、日本政府は国連から差別解消を求める勧告を出されていることを述べた」
訴状より。太字は引用者=3羽の雀)
と主張しているそうです。いずれにせよ、エアフォースの連載を見ると、発言の舞台となった外務省の意見交換会については録音か速記が存在するようですから、交換会の席上で行なわれた発言の詳細については、裁判で決着がつけられるでしょう。


ちなみに、瀬戸サンの記事新風連ブログの記事に掲載されている写真を見ると、いずれも日本に婚外子(私生児)差別が存在することを否定しています。


「日本に婚外子差別は無い」
「私生児(婚外子)差別は嘘だ!」
「日本に人種差別は全くありません! 私生児(婚外子)への差別も全くない!」


世界の常識だ。不貞の子どもは差別される」という西村発言が事実であったとすればこのような主張はウソになってしまうわけですが、それ以前に、このような主張を身をもって否定してみせてくれているのが、瀬戸サンのお弟子である有門大輔サンです。第3回口頭弁論後に、


(私生児は)本来、日陰者として分を弁えて生きるべき者ら
と言い放ったことについてはすでに報告済みですが、今回も次のように書いています(太字は引用者=3羽の雀)。

 言ってみれば私生児とは正式な婚姻関係や一般家庭に生まれた子供とは異なり、父親が家庭の外でつくってしまった子供である。
 土橋女史が訴えるべきは自らを私生児に生んだ父親ではないだろうか。
 西村代表は私生児という表現を使ったに過ぎず、土橋女史が私生児として生まれ育つに至ったこととは何の関係もない。
 さらに自らを被害者であるかのように喧伝する土橋女史だが、私生児による一番の犠牲者は父親の正妻・本妻と言われる人、奥さんである。
 自らの権利を主張する前に、自らの存在が誰かに迷惑を及ぼしているという事実がある。だから私生児とされる人々は常に自らの分を弁えて生きてこられたのではないのか。


有門サンも多少は自覚しているようですが、婚外子には、婚外子として生まれたことに対する責任は一切ありません。それなのに、「私生児による一番の犠牲者」などという表現を用いて婚外子を加害者扱いし、“存在自体が迷惑”であるかのように主張することは、差別以外の何ものでもないんじゃないでしょうか。


正規の結婚・出産は家庭生活の必須条件」(横断幕)というのであれば、原告に向かって父親を訴えろなどと煽るのではなく、婚姻外で子どもを作った父親に責任を果たさせるキャンペーンでもやればよろしい。認知と養育費の支払いを義務づけ、義務を果たさない父親には国家が積極的に関与してでも義務を果たさせる(逃げ得を許さない!)ことをはじめ、いろいろやりようはあるでしょう。それこそが「行動する保守」の名にふさわしい行動だと思いますが、それとも、そんな面倒くさいことはやらずに弱者を叩くのが「行動する保守」の本質でしょうか。


なお、矢野・朝木両「市議」は西村修平婚外子差別発言裁判について東村山市民新聞」では一言も触れていませんが、日頃の言動からして、西村サンが行なったとされる差別的発言の内容を支持していると考えることが可能です。4月10日付〈矢野・朝木両「市議」にアムネスティや自由人権協会の名前を利用する資格はあるか(いやない)〉参照。


西村修平サンといえば、9月2日には街宣名誉毀損裁判(原告・千葉英司さん)の第5回口頭弁論もありましたが、被告側からは裁判の中身についてはほとんど明らかにされず、立川駅前街宣についての自画自賛報告ばかりが目につきます(主権回復を目指す会瀬戸弘幸ブログ新風連ブログなど)。けっきょくWAWの報告以上の新しい事実は出てこないようですから、次回の口頭弁論を待つことにしましょう。瀬戸サンは、2月5日付の記事で、
「具体的な主張に関しては次回の裁判が始まる頃から、順次紹介していくことにしたいと思います」
と書いていたのになあ。


◆今後の新風連関連裁判日程*2
クロダイ第1次落書き名誉毀損裁判(原告・宇留嶋さん):9月10日(木)午後2時〜、さいたま地裁川越支部 判決言渡し(予定)〔ソース
*槇やすとも&クロダイ東村山等街宣名誉毀損裁判(原告・創価学会):9月11日(金)午後1時15分〜、東京地裁霞が関)526号法廷〔ソース
クロダイ第2次落書き名誉毀損裁判(原告・千葉さん):9月28日(月)午前11時〜、東京地裁立川支部ソース ※9月14日から変更
クロダイ第2次御用ライター裁判(原告・宇留嶋さん):10月19日(月)午後2時〜、さいたま地裁川越支部ソース
西村修平街宣名誉毀損裁判(原告・千葉さん):11月11日(水)午後1時30分〜、東京地裁立川支部 〔ソース
*槇やすとも・機関誌名誉毀損裁判(原告・千葉さん)(日程不明)
*槇やすとも・写真著作権侵害裁判日程未定
西村修平婚外子差別発言裁判(日程不明

*1:【追記】その後「200万円」に訂正されたのを忘れていたので(何か経緯があったような気がするのですが、珍しく覚えていません)、修正しました。(9月10日)

*2:WAWの記事を受けて槇やすとも・機関誌名誉毀損裁判を追加。ついでに、「対宇留嶋さん」等の表現を「原告・〜」に改めた(9月9日)。