まきやすとも・機関紙名誉毀損裁判:『政経通信』39号における惨めな主張を紹介


西村修平笠哲哉氏に脅迫されたとして被害届を出したとか、よーめん「親衛隊」構想(日極会=日本の極右軍事政権化を考える市民の会)に対して瀬戸弘幸サン*1有門大輔が相次いで公式に支持を表明したとか、いろいろな動きが起きているようですが、よくわからないのでほっときます。ともあれ、くれぐれも一般市民に迷惑がかからないようにしていただきたいものです。1月28日付の記事の末尾でも触れておいたように、規律のない(守れない)「自警団」や「親衛隊」は単なる暴力集団に過ぎません。ところで、「そよ風」は「日本女性の会」の抗議を受けて「日本女性の会 そよ風」から名称を変更したのですが、まだあんまり理解してもらえていないみたいですね。


さて、先週2月5日には対創価学会街宣名誉毀損裁判写真著作権侵害裁判の口頭弁論があったわけですが、すっかり出遅れてしまったので、先に機関紙名誉毀損裁判の話をしておきましょう。


ブログでは、何を立証すればいいのかについて裁判官から懇切丁寧な説明を受けたことが恥ずかしかったのか、繰り返しカンパを要請しておきながら口頭弁論(1月27日)の様子については一切触れることがないまきやすともですが、『政経通信』39号(平成22年2月1日付)では何やら適当なことを吠えています。りゅうさんが面倒くさそうなので、私が代わって内容を紹介しておきましょう。


〈千葉英司・元東村山警察署副署長が狂気の損害賠償訴訟 政経通信記事で信用低下、百万円を要求 創価学会関連裁判〉と題された全1頁の記事で、まきは次のように述べています。

 創価学会の不正を追及していた東村山市議が殺害された事件を報じた小紙第38号の記事によって、社会的信用と評価と〔ママ〕させられたと千葉英司が百万円の損害賠償請求を起こしてきた。問題としている部分は、
創価学会が口封じに殺害した可能性が高く、現場の状況証拠から見て、これは確定的である。にも拘わらず捜査の指揮をとった東村山警察署の千葉英司副署長(当時)は強引に自殺として処理。」
「この男こそが十三年前、自殺事件にすり替えた張本人・千葉英司だったと分かった。 警察を退職した今でも創価学会シンジケートで繋がり、店主を装って用心棒を演じていたとは」という件。
 全く狂っているとしか言えない。書式さえ整っていれば裁判所は受理する訳であるが、これは明らかに弊会の言論活動を妨害させるための嫌がらせに他ならない。
 第38号では「創価学会の犯罪を許さない」と、題したタイトルにあるように創価学会の犯罪の疑惑に焦点をあてた。その経過説明の中の一端として千葉の言動を取り上げたに過ぎない。
 小紙は一般紙とは異なる政治団体の機関紙であり、政治的主張を述べるものであるから、発行人の思想・信条に則った記述は当然である。という訳で「強引に自殺として処理」が、筆者による単なる論評であったとしても問題はない。


(殺人を)強引に自殺として処理」とか(殺人事件を)自殺事件にすり替えた」とかいう記述が「単なる論評」に留まらず、事実の摘示である(と認定される可能性が高い)から問題になっているわけですが、まきはやっぱりわかっていないようです。政治団体の機関紙において「発行人の思想・信条に則った記述は当然である」としても、ろくに調べもせずに(「こんなん〔過去の裁判資料〕まともに読んでいる程、暇じゃぁないよ」)いい加減なことを書き散らして他人の名誉を毀損していいというわけではありません。


このあと、まきは「が、実際には万引き事件はでっち上げであり、他殺であることは間違いないのだ」と前置きして、14個の根拠を挙げています。これは昨年11月に〈千葉英司、元・東村山警察署副署長の全面敗訴は決定済み〉として掲載した、どう見ても誰かさんにまとめてもらったとしか思えない内容を再掲しているだけですので、引用は省略。


さらに、まきは新たに次の根拠を挙げています。

加えて、平成二十一年7月14日の最高裁判決では「『万引きを苦に自殺した』とする、千葉元副署長の指揮した捜査は不十分だったと言われても仕方ない」と認めているのだ。これは遺族の直子・矢野両市議が著した「東村山の闇」の記述が名誉毀損にあたると千葉が訴えた裁判であり、千葉の敗訴が確定しているのである。


『東村山の闇』事件の話ですが、これまた矢野・朝木両「市議」が言っていることとそっくり同じですねえ。


 最高裁で確定したこの判決は、朝木明代議員殺害事件を「万引き苦に自殺」と結論づけた千葉元副署長の指揮した捜査が不十分と言われても仕方がない点があり、朝木明代議員殺害事件に関する、矢野議員と朝木直子議員が出版したこの「東村山の闇」という著書の記述には、違法性がなく不法行為は成立しないとし、矢野議員らが逆転勝訴が確定しました。


これが矢野「市議」らによる稚拙な情報操作に過ぎないことは、いまさら説明するまでもありませんが、たとえば宇留嶋さんが次のように指摘している通り。

 この〔上記引用部の〕記載によれば、あたかも「東村山の闇」裁判で東京高裁が「千葉元副署長の指揮した捜査が不十分と言われても仕方がない点がある」と認定したかのように読めるだろう。しかし、東京高裁が「千葉の捜査が不十分といわれても仕方がない点がある」などと認定した箇所は判決文のどこにも探すことはできない。矢野の使用した文言に則していえば、東京高裁は「矢野と朝木が『捜査は不十分』と言ったことには、(客観的事実とは別に、矢野と朝木において)理由がなかったとはいえない」と述べたにすぎない。


また、仮に『東村山の闇』事件における東京高裁判決をこのように理解したとしても、千葉さんが殺人事件を「強引に自殺として処理」したとか「自殺事件にすり替えた」とかいう主張の真実性・相当性が立証されるわけではありません。「創価問題新聞」事件
「本件転落死が殺人事件であると認めることは到底できず、他にこれを認めるに足りる証拠はない」
「明代が万引きをしていない(本件窃盗被疑事件がえん罪である)と認めることはできず、他にこれを認めるに足りる証拠はない」

という認定が確定していることを教えてもらっていないのかもしれませんが、それは言い訳にはならない。


矢野・朝木両「市議」のこのような情報操作を鵜呑みにしてしまう者がいまだに(少数とはいえ)後を絶たず、そのために千葉さんや洋品店が迷惑をこうむり続けているのですから、まったく悪質な公職者です。そういえば、2月15日(月)には、やはり矢野・朝木両「市議」の情報操作に引っかかったとしか考えられない、例の「朝木明代議員殺害事件に関する請願」が議会運営委員会で審査される予定になってましたっけ。市議会が騒がしくなりそうですなあ。


最後に、まきは次のように書いています。

千葉は殺害事件以来十四年に渡って両議員に対し十一件の訴訟を起こし、それ以外にも筆者を始め真相解明を訴える多くの人々に訴訟を吹っかける裁判マニアなのである。
警察退職後のボケ防止のためなのかしれないが、訴えられた方はいい迷惑である。
 千葉英司という男、一体どこに「低下させられる社会的信用と評価」が存在していたのだろうか。


訴えられた直後にも、矢野「市議」とよく似た発想に立って〈千葉英司の「社会的信用と評価」とは?〉という記事をアップしていましたが、まだこんなことを言っているんですね。


ちなみに、多くの人々に訴訟を吹っかけて「いい迷惑」な思いをさせている公職者が東村山には2人ほどいるんですが、「裁判マニア」云々の話は先にそっちに言ってほしいものです。なお、「千葉は殺害事件以来十四年に渡って両議員に対し十一件の訴訟を起こし」と書いている部分は、矢野・朝木両「市議」が挙げている数字を踏まえたものでしょう。矢野・朝木両「市議」は、公式にはまきやすともの裁判について一切触れることがありませんが、裏でいろいろと協力をしている可能性はやはり高そうです。


そういえば、まきやすともはこんなことも書いていました。


千葉英司は「模索舎は一般の書店だ」と裁判で主張。
その一般の書店に置いてある新聞で書かれたから自らの社会的地位と名誉が低下したと、主張していますが。
〔中略〕
模索舎は、一般書店ではほとんど手にすることのできない、ミニコミ・自主流通出版物のための書店です。


これで何か反論したつもりになっているんでしょうか。「本人訴訟の仕方を無料で教え」てくれる那田尚史サンに、「伝播可能性の法理」について講義してもらえばいいんじゃないかと思います。まあmsn相談箱の回答を読んだ方が手軽で安全だと思いますけど。


それに、千葉さんから訴えられている『政経通信』第38号が、年末あたりから東村山市内で配布されているという情報も複数のソースから届いていますよ。誰が配っているのかはだいたい想像がつきますが、現段階では、発行人であるまきやすともの了承(黙認を含む)ないし要望があって行なわれていると考えてよいでしょう。裁判で決着がつく前にできるだけ千葉さんの悪評を広めておこうという魂胆であれば、なるほど「真性日本人」というのは情けない限りですな。


◆今後の新風連関連裁判日程
*西村修平・第3次「御用ライター」裁判(原告=宇留嶋さん):3月8日(月)午前11時〜、さいたま地裁川越支部 ※判決言い渡し(予定)〔ソース
*まきやすとも・写真著作権侵害裁判:3月12日(金)午後2時半〜、東京地裁(霞が関)721号法廷〔ソース
*まきやすとも&クロダイ・対創価学会街宣名誉毀損裁判(原告=創価学会):3月19日(金)午後1時半〜、東京地裁(霞が関)526号法廷〔ソース
*西村修平・街宣名誉毀損裁判(原告=千葉さん):4月初頭、東京地裁立川支部 ※判決言い渡し(予定)〔ソース
*まきやすとも・機関紙名誉毀損裁判(原告=千葉さん):4月14日(水)午後1時30分〜、東京地裁立川支部〔ソース
*クロダイ・第2次「御用ライター」裁判控訴審(原告・控訴人=宇留嶋さん)(期日不明)〔ソース〕【第1審判決

*1:追記:瀬戸サンは、2月8日付のエントリー〈よーめん親衛隊発足に関して:若者の至純なる祖国愛こそが国家変革への原動力〉でも、あらためて全面的支持を表明しました。「集団ストーカー被害者」を本格的にシノギのネタにし始めたかと思えば、今度は「純真な心の持ち主」である若者を鉄砲玉&盾に使おうとするのですから、なかなか大したものです。