保護者や市民に「ご安心」いただくために必要なのは、印象操作・情報操作ではありません


昨日付の記事の末尾で児童虐待防止法やDV(配偶者間暴力)法を「家族破壊」の陰謀のように考えている人々のことに触れましたが、そのひとりが児童相談所における器物損壊の容疑で逮捕されてしまいました。


親権者が子どもを取り返そうと児童相談所児童福祉施設に乗り込むというのは結構よくある話で、その対応に現場では頭を悩ませてきたと聞きます。だからこそ児童虐待防止法も何度かの改正を経てきたわけですが、今回の逮捕も、これまでの経過を踏まえて児童相談所と警察側が警戒態勢を整えていたことの結果でしょう。


このあたりの話は今まで流してきたのですが、児童相談所による「監禁」について取り上げた矢野穂積「市議」の一般質問との関連もありますので、近日中に検討します。その前に、矢野「市議」らによる保育園関連の質問の話を済ませておきましょう。Tomatotic-jellyさんがいち早く拾ってくれていますが、保育園問題に関する話を続けていたら、りんごっこ保育園グループのホームページに意味のよくわからない「お知らせ」が突然登場しました(3月3日付。他の修正箇所については2月20日付の記事の追記を参照)*1


2003年4月23日付『聖教新聞』4面に、本園に対する事実無根の中傷記事が掲載されたことを始めとして、創価系の人たちは未だに、インターネットなどで本園に対して根拠のない攻撃を続けているだけでなく、専門学校や短大など保育士養成機関にまで本園に対する同様の態度を続けているようです。
 しかし、上の裁判の勝訴で証明されたように本園には全く問題がないことがはっきりしていますし、本園は開園以来、創価はもちろん特定の宗教団体の影響をうけることなく、園児本位の温もりのある保育をすすめておりますので、ご安心下さい。


「2003年4月23日付『聖教新聞』4面」の記事とは、りんごっこ保育園に対する批判はすべて「創価」の陰謀であるという印象操作をしたいがために、NPO法人「林檎の木」の理事を務める矢野穂積「市議」らがしばしば持ち出してくるものです。最近も、平成21年9月定例会の一般質問で、矢野「市議」がこの記事を持ち出してそのような印象操作に必死になっていました。これについては2008年7月18日付〈私益のための引っかけ質問はそろそろやめましょう〉等でとっくにつっこんでいますので、ここではこれ以上触れません。


このような印象操作ぶりは昨年11月8日付の更新でも顕著でしたが、今回もまた、創価系の人たち」「根拠のない攻撃を続けている」などという、それこそ根拠のない主張をして自己弁護に躍起になっています。何を焦っているのか知りませんが、いったい誰がどこでどのような「根拠のない攻撃」を行なっているのか、具体的に示してはいかがなのでしょうか。どのような批判を受けており、それに対してどのような反論をするのかも明らかにしないで口だけで「園児本位の温もりのある保育をすすめております」などと言われても、保護者は安心できないでしょう。


また、何の目的で創価はもちろん特定の宗教団体の影響をうけることなく」などと言っているのかは知りませんが、りんごっこ保育園が、請願を出した市民を即座に法廷に引きずり出すような矢野穂積・朝木直子両「市議」と一心同体と言ってもいい関係にあることは誰の目にも明らかで、これを何とかしないかぎり、安心・信頼を獲得することはなかなか難しいと思いますよ。そもそも、食中毒の可能性を示唆するような説明を医師にしただけの保護者を「偽計業務妨害」などと攻撃して退園に事実上追い込み、保育士が大勢退職したらりんごっこ保育園つぶし大作戦などと騒いで“犯人”探しにしゃかりきになり批判的なブログには難癖をつけて発信者情報開示請求をかけるような人達から「ご安心下さい」などと言われても、“ガタガタ文句を言わないで黙っていろ”としか聞こえないんですが。


「上の裁判の勝訴で証明されたように本園には全く問題がないことがはっきりしています」というのも、もはや意図的な虚偽宣伝と言うほかないでしょう。りんごっこ保育園名誉毀損(平成18年附帯決議)裁判においては、平成18年附帯決議が採択された当時、りんごっこ保育園が児童福祉施設最低基準を満たしていたと認定されたにすぎないのであって、それ以外のさまざまな問題はそもそも取り上げられていません。2009年2月21日付〈勝訴に乗じてりんごっこ保育園問題をごまかそうと必死な矢野・朝木両「市議」〉や同10月31日付〈サザエさんの次はコーモン様? 「勝訴」を印籠のようにふりかざす矢野・朝木両「市議」〉で指摘したのとまったく同じ問題が、ここに表れています。


こう書くと、東京地裁判決が、東京都の第三者評価の結果等をもとに「りんごっこ保育園は、東村山市内の他の私立保育園や都内の保育園と比べてもその提供するサービス等において遜色がなく、むしろ他より優れた保育環境にあることが推認される(アンダーラインは引用者=3羽の雀)と述べたことを持ち出してくるのではないかと思いますが、これも平成18年附帯決議の採択前の評価結果(受審は平成17年11月2日〜平成18年1月10日)に基づいた推定であって、今現在りんごっこ保育園に「全く問題がない」ことを示すものではありません。


「全く問題がないことがはっきりしています」などと胸を張るのなら、東京都の指導検査でいくつかの問題、とりわけ「在籍児に見合う職員数を配置する」必要性が指摘されたことについて、まずはきちんとした説明をするべきでしょう(「東村山市民新聞」の迷宮〈りんごっこ保育園・保育士数虚偽申告事件〉参照)。また、何年も前の第三者評価の結果をいつまでも宣伝するのではなく、そろそろあらためて第三者評価を受審することも必要かと思われます。2008年3月9日付〈「オールA」と言ってもね〉で例に出した至誠第二保育園(日野市)などは毎年受審しており、その都度きわめて高い評価を得ていますよ(保育園の第三者評価の結果についてはとうきょう福祉ナビゲーション:福祉サービス第三者評価のサイトを参照)。何か再受審できない事情でもあるのでしょうか。


「ご安心下さい」などというセリフは、このような説明責任を果たした上で、市議会厚生委員会の視察を事実上拒否したことに象徴される非協力的姿勢を改め、自分らの顧問弁護士事務所を「第三者委員」に指定しておきながら毎月黙々と「第三者委員に提出された苦情はありませんでした」と(私とTomatotic-jellyさんぐらいしかチェックしていないと思われるページで)報告するような茶番も中止し、保護者や地域住民に対してきちんと情報を開示していくなどの対応をとって、初めて口に出せるものでしょう(2008年9月13日付〈りんごっこ保育園:市民が本当に知りたいこと〉等も参照)。洋蘭が咲いたとかいう話はどうでもいいんですよ。なお、保護者でさえ保育室には立ち入らせないという非常識な対応も、まだ続けているのであれば、直ちにやめるべきです。


〔この記事は3月4日の朝にアップしたものです。〕


【追記】(3月7日)
3月6日お昼過ぎ(12:36:30)、上記「お知らせ」が次のように修正されました(アンダーラインの部分)。
創価はもちろん特定の宗教団体の影響をうけることなく」創価のような特定の宗教団体の影響をうけることなく」


また、〈◎地裁、高裁で連続勝訴の判決が最高裁で最終的に確定!〉という囲み(最終更新:2009年11月7日付)にも微妙な修正が加えられています。


あまりにも事実に反する公明党を中心とする市議会の決議が、りんごっこ保育園の名誉と信用を傷つけたことがはっきりしました。
この最高裁判決で、公明市議や佐藤市議を中心とする市議会側の敗訴が確定しましたので、。判決で断定されたとおり、全く事実に反する思い込みの決議で当園の認可取消し(廃園)をしようとした市議のみなさんも、この間違った決議はきちんと取消し、当園の信用を傷つけたことを率直に謝り、二度と当園のような被害をうける例がでないように、法令や国の基準を十分にお調べになった上で、間違いのないお仕事をして頂きたいと思います。

*1:ちなみに3月3日は東村山市民新聞の更新はありませんでした。