遺族(朝木直子)と元同僚(矢野穂積)にさえスルーされる中、新宿で星に願いをかけたクロダイくん(行政書士・黒田大輔)
「東村山市民新聞」は、9月3日に「最終更新日」が9月4日付に修正されただけでした(2010/09/03 19:17:03)*1。9・1街宣の話を続けます。
そもそも、朝木明代市議転落死事件が「他殺」であることは、この2年ほどの裁判で全面的に否定されてきました。「創価問題新聞」事件の東京高裁判決(2009年1月29日)は、
「本件転落死が殺人事件であると認めることは到底できず、他にこれを認めるに足りる証拠はない」
「本件損傷〔上腕部の皮膚変色痕〕の存在から、本件転落死が他殺であると信じるについて相当の理由があったということはできない」
「明代が万引きをしていない(本件窃盗被疑事件がえん罪である)と認めることはできず、他にこれを認めるに足りる証拠はない」
「明代が万引きをしていないと信じるについて相当の理由があると認めるに足りる証拠はない」
として、矢野穂積・朝木直子両「市議」の主張を全面的に否定。矢野「市議」らがいまだに
〈★「潮」「タイムス」「千葉副署長」判決で、他殺がはっきりした朝木議員殺害事件。犯人逮捕へ御協力を。〉
と宣伝し続ける判決についても、
「本件損傷が他殺を疑わせる証拠となるようなものであることについての相当性について判断しただけで、その真実性については判断しておらず、まして、本件転落死が殺人事件であるとしたものでない」(「千葉副署長」事件=第1次FMひがしむらやま事件)
「本件転落死が殺人事件であること、及び女性市議が万引きをしていないことが真実であるとしたものではなく、控訴人ら主張の真実性を否定する趣旨であることが明らか」(「潮」事件)
として、矢野「市議」らの虚偽宣伝を厳しく指摘しています。もちろん、『月刊タイムス』事件判決も「他殺」説の真実性を認定してはいません。
その後、矢野・朝木両「市議」は『東村山の闇』事件判決(2010年3月25日)で「創価問題新聞」事件判決が覆されたなどと宣伝してきましたが、この主張も、西村修平・街宣名誉毀損裁判の第1審判決(2010年4月28日)で次のように一蹴されています。
「別件訴訟の東京高等裁判所平成21年3月25日付け判決書(乙33)も矢野及び直子らが本件転落死事件につき『他殺の可能性を示す証拠があると信ずるについて相当の理由がなかったとはいえないというべきである。』とするにとどまり、他殺の可能性を示す証拠があることが真実である旨認定するものではない」
「朝木明代議員殺害事件に関する請願」(紹介議員・矢野穂積)への対応を見ても、矢野「市議」らは、自分達の宣伝が世間で通用するものでないことは自覚していると考えてよいでしょう。
街宣名誉毀損裁判判決ではさらに、
「本件転落死事件当時、亡明代に自殺の動機がなかったとはいえない」
「亡明代が殺害されたことや、これが計画的なものであったことを認めることはできない」
「(矢野・朝木両「市議」が表した『東村山の闇』を前提として街宣を行なった西村修平は)裏付け調査を十分にしたとはいえず、本件各表現当時、亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること・・・を被告が信じるについて相当の理由があったと認めることはできない」
という認定も行なわれています。この判決は未確定ですが、矢野・朝木両「市議」らが主張してきた「他殺」説は、真実性どころかもはや相当性すら認められなくなりつつあるわけです。
そして、まきやすともとクロダイくんが110万円の損害賠償を命じられるに至った対創価学会街宣名誉毀損裁判(2010年7月30日)でも、
「朝木市議の死が、そもそも他殺によるものであるとも、また、原告の会員が朝木市議の死に関係したとの事実も認められないところであって、原告が朝木市議を殺害したとの事実は、これを認めることができない」
と認定されました。
にも関わらず、クロダイくんは朝木明代市議転落死事件があくまでも「殺害事件」であると言い張って、「重要な作業があるため」東村山には行けなくなったと言い訳しつつ、新宿駅東南口広場で街宣を実施したわけです。しかしその内容は、使い古された「密会ビデオ」ネタにすがりつき、仮定に仮定を重ねた情けない内容でした(発言は要約)。
「殺害事件にもしかしたら関わっていたかもしれない組織がある」
「4名ないし5名の暗殺依頼をしたともとれるような依頼を納めたビデオ」
「朝木市議も入っていると噂されているビデオ」
「もし仮に朝木明代市議の名前が出ていたのならば、朝木明代市議を殺害したのは誰でしょうという話になりますね」
そして、「後藤さんがすべてしゃべってくれればすべて解決」などと星に願いをかける始末。そういえば、8月3日の「激突!ウヨクVS右翼」(ロフトプラスワン)でも、
「(創価学会に)疑惑はあると思います。・・・真犯人が逮捕されて、いままで学会側が勝ってきた裁判が引っ繰り返ることを切に願っています」
「密会ビデオの話が世に出てくれば大どんでん返しもあると思います」
と切ない願いを表明していましたね。
しかし、そもそもこのネタ自体「デマにデマを重ねる手法」(荒井さん)で作られたものですから、クロダイくんの希望がかなうことはなさそうです。このあたりの話については以下の記事も参照。
- 〈矢野・朝木両「市議」の情報がクズネタであることをようやく自覚しつつ、けっきょくクズネタにすがりつくしかないらしい瀬戸弘幸サン〉(5月18日付)
- 〈「後藤組長を証人申請する!」(クロダイくん)→「本には何も出てこないじゃん」(裁判長)→ダメだこりゃ(チャチャラ チャッチャラチャッチャ チャッチャラチャッチャ チャチャチャ♪)〉(5月21日付)
「密会ビデオ」について報じた『国会タイムス』の記事等については、対創価学会街宣名誉毀損裁判の判決でも、次のように信憑性が否定されています。
「それらの信用性にはいずれも疑問があるばかりではなく、その記載内容としても、(中略)いずれも朝木市議に関しては何らの言及がなく、(中略)『某団体』として原告の名称自体も明確に記載していない上、暗殺対象者についても『すでに死亡(自殺?)しているA氏』と記載しているのみであって朝木市議と明確にしているものでもないから、原告が朝木市議を殺害したことを証するものではない」
それでもなお、クロダイくんと同様に「密会ビデオ」ネタにしがみつき、
「『池田大作元会長』の腹心の藤井富雄元都議が後藤忠正会長と密会し、1人20億円で亀井静香、朝木明代、乙骨正生、白川勝彦、島村宜伸の計5名の暗殺を依頼した場面をビデオカメラで隠し撮りしたという事実が『月刊現代』、読売ウィークリー、『フォーラム21』などで再三紹介されていました」
などと、クロダイくん以上に適当な宣伝を(なぜか紙版「東村山市民新聞」だけで)続けているのが矢野穂積・朝木直子両「市議」です。これについてはりゅうオピニオンのつっこみを参照。
- 〈【東村山市民新聞165号〔2010年6月〕を読む(下)】『憚りながら』に飛びつき、「一人20億円」で朝木明代市議の「暗殺依頼」があったと電波を飛ばす矢野穂積市議〉
- 〈【東村山市民新聞166号〔2010年7月〕を読む】『憚りながら』から典型的な「切り文」で「印象操作」を重ねる矢野穂積市議。議員定数削減の矢野市議の「本音」は?〉
クロダイくんは、池田大作・創価学会名誉会長、藤井富雄・元公明代表および後藤忠正・元後藤組組長の国会喚問をしきりに要求していますが、その前に、矢野・朝木両「市議」を国会喚問して朝木明代市議「殺害」事件について思いのたけを語らせる機会を設けるよう求めればいいんじゃないですかね。もちろん、矢野・朝木両「市議」はやめてくれと言うでしょうけれども。
そういえば、クロダイくんが来年の統一地方選で新宿区議に立候補するのではないかとの観測もありますが、「草の根」宣伝ビラ「北多摩市民新聞」(発行人・矢野穂積)をせっせと配布してもらうなどクロダイくんとひときわ良好な関係を保ち、地方議会への立候補を焚きつけたという噂もある矢野穂積「市議」は、ちゃんと応援してあげるんでしょうか。
なお、クロダイくんの動画はレックスブログ〈9.1 東村山『朝木明代市議殺害事件』の真犯人を逮捕せよ!IN新宿〉で紹介されていますので、正確な発言を確認したい方はそちらをご参照ください。
〔この記事は9月6日の夜にアップしたものです。〕
*1:9月5日付(2010/09/04 17:22:17)でトップページに加筆がありましたが、次のエントリーで拾います。この記事は9月6日の夜に書いています。