市川房枝氏の名前を利用するだけの「草の根」矢野穂積・朝木直子両「市議」に、菅首相を「『市民派』の仮面をかぶった権力亡者」などと罵る資格があるか(いやない)


あけましておめでとうございます。昨年は襲撃する運動関係の話題で矢野穂積朝木直子両「市議」の問題が後景に退きがちになったきらいもありますが、法治主義の発動によって連中もだいぶ大人しくなりましたし、何より今年は東村山市議選(4月24日)がありますので、東村山問題の比重を増やすように心がけたいと思っています。


さて、東村山市民新聞の2010年最後の更新(12月31日付、2010/12/30 13:28:11)は次のようなものでした。


 市川房枝さんの指摘は当たっていた。毎晩、高級料亭等で宴会三昧、「たちがれ日本」と連立工作するなど無節操、無思想、政治哲学のなさをさらけ出した「市民派」の仮面をかぶった権力亡者=菅直人は、これ以上の醜態をさらけ出す前に、小沢氏に一刻も早く大政奉還せよ。庶民を知らない自民・麻生太郎とどこがちがう!(12.30)


政権交代を実現させた民主党を、破壊・解体する菅・仙石・前原グループに徹底批判を!〉という1行更新(2010年12月23日付)の続きかと思われますが、けっきょく具体的批判はできず、またぞろ小沢一郎元幹事長への大政奉還同7月15日付更新)を唱えるだけですか。


それにしても、国旗・国歌問題外国人地方参政権問題をはじめとして基本的立場がまったく異なるはずの襲撃する運動勢力と平気で手を組み、ストップ!ザ「政教一致」実行委員会とやらを結成して自分達の宣伝ビラをまかせるわ、京都徳島で逮捕者が出た後も朝木明代議員追悼集会(2010年10月2日)に主要関係者を呼び集める*1といった無節操ぶりを発揮する矢野・朝木両「市議」が、
「無節操、無思想、政治哲学のなさをさらけ出した『市民派』の仮面をかぶった権力亡者=菅直人
などと他人を批判するとは、畏れ入りました。


さらには、請願潰し裁判で一市民を3年以上も振り回し続け、第1審控訴審とも完全敗訴を喫しておきながら、そのことを一切報告せず、悪あがきのような上告受理申立てを行なって判決の確定を先延ばしにしようとする。『最後のパレード』問題で騒いでいた時期に
草の根庶民の立場から無所属野党で市民派を貫き、矮小な提案型ではなく批判追及型議員活動を続ける草の根・矢野、朝木両議員
などと書いていましたが、一体「『市民派』の仮面をかぶった権力亡者」はどちらなのでしょうか。


ここで唐突に市川房枝氏の名前を出してきたのも、深読みすれば、4月の市議選に向けて氏の威光を利用したいという思惑の表れとも理解することができます。紙版東村山市民新聞」では、朝木直子「市議」のページ(第4面)に毎回、「市川房枝記念会」前で撮影した(しかも明らかに文字部分を加工した)写真が掲載されています。



2007年市議選時の選挙公報にも、市川房枝・朝木明代議員を受け継いで――「ムラ」議会・行政の改革を――〉というスローガンが大書されていました。



その割に、ウェブ版東村山市民新聞」市川房枝氏の名前に言及したのは、少なくとも前回の市議選後は、これが2回目ですけどね。1回目は、薄井市議を追い落とそうとしてその職業差別的体質を一斉に批判されているまさにそのとき(2007年8月2日ごろ)、何の脈略もなく朝木明代「殺害」事件の話を持ち出して、次のような決意表明を行なったときでした。


朝木議員の決意
 戦後、政治浄化、議員報酬お手盛り引き上げ反対と引き上げ分積立て、そして公娼制度廃止や売春防止法制定実現のために渾身の努力を続けた市川房枝さんの考えを受け継ぎ、母・朝木明代は活動を続けましたが、現職議員でありながら無念にも殺害されました。
 私も母の殺害事件の真相究明、犯人検挙のための活動と同時に、遺志を受け継ぎ、市川房枝さんの考えを否定し女性の地位向上の歴史の流れに逆行する女性の人権・尊厳否定のソープ(売春)等「性風俗(=有害業務)」を肯定する動きに対して断固斗うことを宣言するとともに、買春側の男性をも処罰対象とするスェーデン〔ママ〕法と同様の規定を追加するよう売春防止法改正を強く求めます。(朝木直子


もちろん、朝木直子「市議」がこの決意を実行に移してきた形跡はまったくありません(2009年5月18日付〈いくら振り回してももはや用をなさない「伝家の宝刀」〉も参照)。このあたりの話については「松沢呉一の黒子の部屋」で何度も触れられていますので、たとえば以下の記事を参照。


市川房枝氏が菅直人氏にたいして不信感を抱いていたのは確かなようで、たとえば「しんぶん赤旗」(2010年6月9日付)にも次のようなコラムが載っていました。


市川房枝さん」と「市民運動」。新聞やテレビが新しい首相の菅直人氏を紹介するとき、かならず登場する名前と言葉です▼シカゴの貧民を支援する活動家だったオバマ米大統領に続き、日米とも「市民運動」出身の指導者現れる、というわけでしょうか。菅氏は1974年参院選で、故市川房枝さんの選挙事務長を務めました▼女性の政治参加や清い政治をめざし、市民運動をおこした市川さんです。政界へ出た菅氏は、選挙でよく語りました。「市川房枝さんの精神を引き継いで…」。当の市川さんは、戸惑いを隠していません▼たとえば、菅氏に「自力で闘いなさい」といったのに「私の名をいたる所で使い、私の選挙の際カンパをくれた人たち…にカンパや選挙運動への協力を要請強要したらしく、私が主張し、実践してきた理想選挙と大分異なっていた」(77年「私の国会報告」)と〔後略〕


また、矢野穂積「市議」と同様に熱心な小沢一郎擁護派として知られる植草一秀氏も、〈菅直人氏の「政治とカネ」問題市川房枝氏証言〉(2010年9月5日付)で同様の指摘を行ない、
市川房枝氏は自分のことを利用するのはやめてほしいと天上で切望しているに違いない」
と結んでいます。矢野穂積朝木直子両「市議」に対してもきっと同様なのではないかと思わざるを得ません。


たとえば、12月12日に東村山市で初めて開催された「市民討議会」について、朝木直子「市議」は一般質問でどんな取り上げ方をしていたか。すでに動画のチェックは終えていますが、長くなったのでに回します。とりあえず以下の記事を参照。