けっきょく市民討議会(12月12日)を市長攻撃のネタに使いたかっただけとしか思えない、東村山市民をとことんバカにする朝木直子「市議」


東村山市民新聞では新年早々「最終更新日」の修正だけが続けられています(2011年1月2日付〔2011/01/01 14:56:53〕・同1月3日付〔2011/01/02 14:57:46〕)*1。さて、昨日付の記事の、そして以下の記事の続きを書いておきましょう。


12月12日に開催された東村山の「市民討議会」では、定員100名に対して245名の参加申し込みがあるなど市民の関心も高く、急きょ定員を120名に増員して、だいぶ活発な議論が交わされたようです。何人もの市議さんが傍聴し、報告をアップしています。


佐藤市議と渡部市長のつぶやきも、それぞれ引用しておきましょう。


さて、これに先立つ12月3日、朝木直子「市議」は一般質問で次のような質問を行ないました(動画)。

《1》「市民討議会」について
1.市民意識調査の方法を市民討議会にした経過。タウンミーティングや地域フォーラムでは足りないという理由はなにか。
2.自治基本条例市民参画推進審議会の委員はどのように選任されたか。「東村山の自治を考える」というテーマで市民討議会を行う必要性はどのような審議の経過で出た結論か。
3.討議会の公平・中立性をどう担保するのか。
4.討議会の進行はどのような計画になっているか。
5.市民討議会という名称をつけていても、従来からある「グループ ワーク」の手法のひとつにすぎない。そのメリット、デメリットを十分に認識しているのか。
6.「グループ ワーク」は第2次大戦中の前線で士気昂揚目的で使用された。特定の見解をもつ講師=グループワーカーに、何も予備知識もない一般市民が影響され支配されていく意識注入方式となってしまわざるをえないことが重大。そうならない保証はあるのか。
7.専門家の選定はどのように行ったのか。
8.改選直前に、「東村山の自治を考える」テーマで市民討議会を行う意味は何か。本来は改選後の新体制で行うベきことではないのか。
9.タウンミーティングパブリックコメントで、取り上げる問題ではないか。
10.市民討議会が、地域フォーラム・タウンミーティングパブリックコメントと、どこが違うというのか。
11.謝礼3000円の根拠は。
12.その他の諸問題


これらの質問事項について私が「反対のための反対の理由を必死で探しているだけという印象」を持ったことは2010年11月25日付エントリーで書いたとおりですが、実際のやりとりを聞いて、ますますその印象が強まりました。これらの質問に対しては市政策部長が一通り答弁していますが(一般質問動画の10分15秒あたりから)、いくつか抜粋してみましょう(発言内容は要旨、以下同)。


1.市民意識調査の方法を市民討議会にした経過。タウンミーティングや地域フォーラムでは足りないという理由はなにか。
政策部長自治基本条例が必要かを判断する取り組みの場合、どちらかといえばこれまで市政に対してあまり積極的に参加する機会のなかった方の意見も含めまして、なるべく幅広く多くの市民の方からご意見をいただくことが必要ではないかということで、市民の方を無作為抽出して参加者を募る市民討議会が有効であるとの結論に至った」


3.討議会の公平・中立性をどう担保するのか。
政策部長「討議していただく課題は事前に公表せず、当日、会場で発表します。このことで、討議時点での参加者の率直なご意見をいただけるのではないかと考えています。2点目に、グループでの討議を始める前に、討議課題のことに詳しい方から現状や実態を情報提供していただきますが、提供者には、参加者から『私ならこのように考える』という意見が引き出せるよう、わかりやすく、特定の考え方に偏らないように配慮していただくこととなります」


6.「グループ ワーク」は第2次大戦中の前線で士気昂揚目的で使用された。特定の見解をもつ講師=グループワーカーに、何も予備知識もない一般市民が影響され支配されていく意識注入方式となってしまわざるをえないことが重大。そうならない保証はあるのか。
政策部長「市民討議会は、一般市民が影響され、支配されていくというようなものではございませんで、あくまでも、討議課題に対し公平・中立の立場からわかりやすく情報提供をさせていただきまして、その上に立って、参加者一人ひとりに十分咀嚼していただいた上で、率直な意見をうかがうものであります。当然、肯定的立場や否定的立場からあらゆる意見の出されることが想定され、特定の偏った意見や主張によりせっかくの貴重なご意見がつぶされるようなことがあってはならないと考えております」


8.改選直前に、「東村山の自治を考える」テーマで市民討議会を行う意味は何か。本来は改選後の新体制で行うベきことではないのか。
政策部長「22年3月定例会でご可決いただいた『東村山市の(仮称)自治基本条例をみんなで考えるための手続に関する条例』に基づいて立ち上げた自治基本条例市民参画推進審議会において、市民参加の手法について審議会に諮問しており、審議の中で、これまで市政に対して積極的に参加する機会のなかった多くの方の意見をいただく市民討議会が有効であるとの結論が出され、今回の開催に至ったものであります」


再質問(動画の26分40秒あたりから)に入ると、朝木「市議」が市民討議会の件を一般質問で取り上げた狙いがますます鮮明になってきます*2。たとえば、次の発言は実に象徴的と言えましょう。


朝木「この(審議会の)副会長は元公明党の議員ですよね。罍(もたい)さんというね。元公明党の議員が委員に入っている。市長の最大の支持政党だと思いますけれども、こういう元議員がこの中に入っていて、この審議会の公平性・中立性はどうなっているのかなというふうに思います。公募の市民はたったの2人だそうですので、このあたりについて市長はどういう見解でいられるのか、このあたりをお聞きしたいと思います」


これに対する市長の答弁は次の通りです(動画の37分10秒あたりから)。


市長「審議会のメンバーに元市議会議員が入っているということでございますが、3月の手続条例制定の際にもいろいろとご意見・ご議論をいただいたところですけれども、自治基本条例というのはそもそも市の自治のあり方を定めていくものでございまして、二元代表制をとっている現在の基礎自治体の制度の中では、やはり議会の関係の方に参画をいただくということは必要なのではないかというふうに考えたところでございます。ただ、現職の方ですと、おひとりだけということになりますので、それはいかがなものかということから、議会経験者ということで、正副議長の経験をされた方に打診をさせていただいた中で、先ほどお名前の挙がった罍(もたい)議員がお引き受けをいただいたと、そういう経過でございます」


さらに、朝木「市議」は次のように市長を批判しました。


朝木「市長は審議会の中で、タウンミーティングなんかやっても自治基本条例について知ってる人なんかほとんどいませんでしたというふうなことをおっしゃってます。(中略)こういう中で、いまそこらじゅうに市民討議会のポスターをべたべた貼りまくって大宣伝しておりますけれども、それよりもまず先に、まず市長の公約である自治基本条例について、まずそっちについて市民の関心を高める努力をする方が先じゃないですか。市民討議会の開催自体を宣伝することに何の意味があるのか、私にはさっぱりわからないんですよね。大事なのは、自治基本条例というものについて、100人の方ではなくて市民の方全体に関心を持ってもらうということがまず先なんじゃないですか、同じ税金を遣うにしても」


市民に関心を持ってもらいたいならまずは自治基本条例市民参画推進審議会を傍聴して東村山市民新聞」等で広報すればいいと思いますが、「東村山市の『(仮称)自治基本条例』をみんなで考えるための手続に関する条例」に理由さえ示さず反対したことからも明らかなように、そもそも「草の根」自体が市長攻撃のネタとして以上の関心を持っていないようですから、まあないものねだりと言うものでしょう。また、市が自治基本条例について税金を遣って広報などすれば、
“作るかどうかも決まっていない条例について広報するというのはどういうことか!”
などと因縁をつけるであろうことは容易に予想できます。


それはともかく、市長は次のようにかなり詳細な答弁を行ないました。

 自治基本条例については、何度も申し上げているように、タウンミーティング等でのアンケートでも、まだ率直に言って市民の認知度は非常に低いなというふうに感じております。作るか作らないかということについてもいろいろご意見があるのも事実でございます。(中略)そういう中で、まずは当市として諮問をさせていただいているのは、自治基本条例の必要性があるのかどうかということについて審議会に諮問をさせていただいて、この間ご議論をいただいてきたところでございますが、なかなか実際問題として、審議会のメンバーの皆さんも、条例案が示されて、これがいいか悪いかということについてはいろいろ議論ができるけれども、ある方がいいのかない方がいいのかということについてはなかなか判断がしづらい。そういう中で、やはり広く市民の皆さんに意見を聞きたいというのが、そもそもの今回の市民討議会の発端でございました。
 当初はアンケートを広範囲に実施して広く市民の皆さんの意向調査をしてはどうかというお話もあったんですが、審議会の中で、アンケートを広範囲にとると、ある種、作るか作らないかの住民投票的な意味合いを帯びてしまうのではないかと、そういう議論があって、実際にいろんな、今まで市政とあまり接点をお持ちでなかったような方にも参加していただいて、一定の議論の場というんでしょうか、そういうものを作った方がよいのではないか、このようなご意見をいただいた中で、市民討議会をやっていこう、そういう判断を審議会でいただいたところでございます。
 今回、市民討議会については、当市として行なうのは初めてのことでございますので、前から申し上げているように、自治基本条例を作るにせよ作らないにせよ、多くの市民の皆さんに東村山の自治のあり方についてやはり考えていただき、議論の場に参画をいただくということがこれからの東村山の自治を進めていく上で非常に重要なプロセスではないかなと、このように考えておりまして、今回、ポスター等についても作らせていただき、各市内の自治会長さんにも「こういうことを今度行ないます」という、今PRをさせていただいているところでございます。そんなことで、できるだけ多くの方に関心をお持ちいただいて、参加される方は100名ですけれども、この機会に東村山の自治について考えていただける機会を作っていければなと、このように考えているところでございます。


以上の市長答弁を受けて朝木「市議」が放った最後っ屁が、次の発言です(動画の45分30秒あたりから。太字は引用者=3羽の雀)。

 いま答弁を聞いてちょっとびっくりした点もあるんですが、市民討議会ですけれど、4年前に、そんなに市民の意識を尊重するのなら、何で市長は西口の再開発計画を決める住民投票条例に反対をしたのかなと思いますけれど、それから審議会は、公明党の議員、これ私、どういう立場で入ったのかなあと思っていたら、元議員ということで1名公明党が選ばれたということもびっくりしました。審議会は市長の取り巻きで固められているんだなあということもわかりましたし。
(中略)
(他市は丁寧に準備をしている中で)なぜ当市はそんなに急いで12月の12日に決めてやらなければいけなかったのかなというふうなことを考えますと、これやはり市長の選挙対策であったのかなあというふうに思わざるを得ません。さっき市長が延々と演説なさってましたけれど、であれば、まず自治基本条例というものをまず市民の皆さんに周知する、まずこれが先じゃないんですか。それを全然しない。タウンミーティングに行っても誰もそんなこと知りませんよということを言いながら、であればなぜそういう努力をしないんですか、そっちが先じゃないんですか。逆にいうと、こうやって、何も知らない、知識がない市民の方を集めて、100人、そこで専門家が知識を注入する。で、思った通りの結論が出て、その100人の方を何か宣伝隊に使おうとしているかのような、私はそのような、順序がまったく逆じゃないかというふうに感じます。木内議員、ちょっとお静かに願います。ですので、何でこんなに・・・答弁は結構です。何でこんなにおかしな形で市民討議会をするのか、まったくわかりません。その点は指摘しておきます。


要はこれが言いたくて、そのための材料を必死に探していたということですね。もっとも、ややためらいがちな口ぶりからして、決定打を得られなかったことは自覚しているのかもしれません。それゆえの「答弁は結構です」発言かとも思われますが、そうは問屋がおろしませんでした。


市長「答弁はいらないということですけれども、一方的に言われて答弁拒否させられるというのは非常に、本来の議会のルールとしていかがなものかと思いますので、あえてお答えをさせていただきたいと思いますけれども、この時期になったというのは、先ほど来 申し上げているように、3月の議会でご可決いただきました手続条例をご可決いただいたときにも申し上げてまいりましたように、22年度中には自治基本条例を作るかどうかということを一応判断したいということをずっと申し上げてきたわけです。審議会についても、立ち上がって4回議論してきましたけれども、先ほど申し上げてきたような経過で、やはり広く市民のご意見を聞きたいということでございまして、今回、年度内に一定の結論を得るとすると、やはり年内に市民討議会を開催し、それら膨大な議事録をまとめて、それに基づいてまた審議会が議論をするわけですから、どうしてもこの時期にならざるを得なかったというものでございますので、政治的な意図があるわけではないので、念のため申し添えます」


「何も知らない、知識がない市民の方を集めて、100人、そこで専門家が知識を注入する。で、思った通りの結論が出て、その100人の方を何か宣伝隊に使おうとしているかのような」印象を持ったなら、市民討議会を傍聴し、議論の様子を確かめてから批判すればよろしいと思いますが、それもやらない。けっきょく、あらかじめ一方的な結論を出した上で、その結論を少しでも補強するような言質を引き出すために一般質問を利用しようとしているだけでしょう。だから一般質問の結果について東村山市民新聞」で報告することもできない。東村山市民もとことんバカにされたものです。


なお、佐藤まさたか市議によれば、
東村山市議会では、2月13日(日)午後、市民の皆さんとともに議会改革について考えるあつまりを初めて開かせていただくために、準備を始めています」
とのことです。これにも矢野・朝木両「市議」は参加せず、隙あらば悪口を言おうと思って攻撃材料を探すだけでしょうが、こんないい加減な議員の存在を許さないような議会改革を望む市民の方は、今後の動きを注視していただければと思います。


ちなみに朝木「市議」の「答弁は結構です」発言については、佐藤市議の以下のツイートをきっかけとして知り、確認したものです。


矢野「市議」が「冒頭で議案とは何ら関係ない保育園問題を持ち出してアジった」発言というのは、動画を確認したところ次のようなものでしたので、ついでに記録しておきます(22分55秒あたりから)。


矢野「まずはじめに、11月12日に発生したつぼみ保育園でのノロウイルス集団感染を市長は一切公表せず、感染防止対策をとらなかった危機管理能力のなさを強く批判しておきます。昨日も0歳児の死亡事故が報道されておりますが、68名にものぼる集団感染で、しかも給食中止、保健所管理の中、一切この点について対策をとらなかった点は、由々しき重大事態であります」


この件については2010年12月10日付〈相変わらずろくな説明も提案もなしに悪口を言い続けるばかりの矢野穂積・朝木直子両「市議」〉も参照。


〔この記事は1月3日の夕方アップしたものです。〕

*1:1月4日付更新(2011/01/03 14:53:27)も同様。

*2:本文で取り上げた点以外に、▼開催決定からの2カ月間にどのような準備を行なったのか、▼審議会の会議録ではなぜ発言者が匿名になっているのか、▼専門家の選任の経過についてさらに詳しく答弁してほしい、▼市民討議会の結果をどこまで具体的に反映するのか、といった質問も行なわれている。