犯罪者を幹部に据えるヘイト集団・在特会がテレビ朝日に「差別表現を用いて犯罪推奨を行ったドラマを打ち切る」よう要求するという悪い冗談【追記あり】


チーム関西在特会(原発の火を消させない国民会議)排害社などによる反・反原発行動について、瀬戸弘幸サンが、
左翼主導による反原発運動に対して、左翼が嫌いな国民がその活動に反対することは間違いだとは思いません。但し、そのことによって盲目的な原発推進派と見られることは避けなければならない
と(個人名・団体名は出さないまま)ムニャムニャおっしゃっています。そんな好き嫌いの感情で物事を判断するからいろいろな間違いを犯すことになるわけですが、まあそれはいいとして、
私はこれまで原発は必要だと思っていました。核燃料リサイクルにも賛成しました。それは国が責任を持って安全であると言って来たからです。しかし、現実は違っていました
という言葉にはちょっと注目しました。さすがの瀬戸サンも、目をそむけようがない現実を突きつけられたらこんなふうに誤りを認めることもあるのですね。朝木明代市議転落死事件についても同じことを言えれば、いろいろと楽になるでしょうに*1。ともあれ警察署でも話題となった・・・内部情報やらFBI関係資料やらの詳細がアップされるのを、首を長くして待っております。


さて、東村山市民新聞「重要容疑者」裁判(「柳原滋雄コラム日記」裁判)に関する更新がありましたが(4月27日付、2011/04/26 21:49:20)、これは別途報告・解説するとして、少し疲れているので在特会ネタを簡単に拾っておきます。


4月21日にテレビ朝日『ハガネの女』(シーズン2)第1話が放送されましたが、ここにどうやら在特会をモデルにしたと思われる排外主義的団体が登場するらしいということで、放送前から話題になっていました。大久保王一・在特会副会長も、放送前に
テレビ朝日|ハガネの女・・・祭の予感。身体温めといてくださいw
とつぶやいていたところです*2


結局私は観なかったのですが、藤田正論・在特会副会長(北海道支部長)がブログ在特会公式サイトで概要を報告してくれました。子供を標的にしたことで在特会の異常性に対する関心を一気に高めることになった蕨デモ(2009年2010年)の経緯を参考にしているのは間違いないようです。ちなみに、藤田副会長は
「不法入国・不法残留は大罪です」
と書いていますが、出入国管理秩序に影響を及ぼすだけの行政法入管法)違反より、子供達に向かってヘイトスピーチをばらまいて恐怖に怯えさせる刑法犯の方が悪質なのは明らかですから、そのような犯罪者を幹部に擁する在特会はさっさと解散でもするべきでしょう。


で、在特会は予想通りテレビ朝日に抗議をするそうです。


先日放送された「ハガネの女」 については各所で問題が指摘されています。明らかにカルデロン事件をモチーフにして(ドラマの中の不法滞在者の母国を)架空の国として設定しながら、フィリピンでロケを行いゴミの中で生活する貧しい国とだけ描くなど、それこそ反日極左や人権馬鹿が口から泡を飛ばして主張する「差別」 表現を使って、不法入国・不法滞在を続けた犯罪者の行為を正当化しようとしている内容を放送しています。
在特会をモデルにしたふざけた市民団体を脈絡もなく登場させたことはともかく、犯罪助長を目的としたプロパガンダとしか思えない内容に対し、在特会は正式にテレビ朝日に抗議を行うことを決定しました。現在、八木副会長が窓口となってテレビ朝日側と交渉を行っていますが、テレビ朝日側からは「文句があるなら先に抗議内容を文書で送付しろ」 と大変ご丁寧な要請がありましたので、本日抗議文の下書きを済ませ送付いたしました。
このご丁寧な要請についてお礼の意味も込めて、5月冒頭(日付は未定ですが2日ごろを予定しています)に直接テレビ朝日に赴いたうえで抗議街宣を行い、抗議文で要求した項目についての回答を直接お伺いする予定です。抗議文全文については後日掲載しますが、要求事項は「不法入国・不法滞在についてテレビ朝日としての見解を公にすること」「差別表現を用いて犯罪推奨を行ったドラマを打ち切ること」などです。


「犯罪助長を目的としたプロパガンダどころかヘイトスピーチまみれの犯罪行為を行なった人間を全面的に支持し、あまつさえ副会長・京都支部長という要職につけている在特会が、「差別表現を用いて犯罪推奨を行ったドラマを打ち切ること」を要求するなどとは、もはや悪い冗談でしかありません。まずは、有罪判決を受けた当事者である副会長のよくわからない声明お茶を濁すのではなく、会長として有罪判決への見解を明らかにすることが先ではないでしょうか。


ともあれ、テレビ朝日には、これを機に在特会の蛮行について取り上げた番組でも制作し、ヘイトクライムヘイトスピーチ規制の議論のきっかけを作っていただければと思います。


そういえば桜井(自称)会長、京都朝鮮学校襲撃犯が逮捕された時、家宅捜索の様子を放映されたからテレビ朝日に抗議するとか息巻いてたような気がするけどなあ。



〔この記事は4月27日の午後アップしたものです。〕


【追記】(4月28日)
抗議の日程は5月2日(月)に決まったようです。


昨日送付した抗議文についてテレビ朝日から以下のとおり回答がきたとのことです。
「抗議文は受け取った」 「(在特会が来ても) 話すことなどない」 「テレビ朝日はこれまでも法を守ってきたし、これからも法を守っていく」
予想通りとはいえ、テレビ朝日側から抗議文を先に出せと求めておきながら、この無礼極まりない対応に怒りを通り越して呆れ返るばかりです。対応もさることながら、反日放送局の弊害をこれ以上黙認しないためにも、在特会として下記のとおり断固抗議活動を行います。
<緊急抗議活動のお知らせ>
犯罪推奨ドラマを流す反日の巣窟テレビ朝日の即時解体を!

不法入国・不法滞在を美化する反日テレビ局を叩き潰すぞ!
テレビ朝日の恥ずべきフィリピン差別を断固糾弾するぞ!
〔後略〕


「テレビ朝日側から抗議文を先に出せと求めておきながら」って、先に因縁をつけたのは在特会でしょうに。なお、抗議の告知は在特会公式サイトにも掲載されました。


抗議文全文も、会長名で出したのか八木副会長名で出したのかは不明ですが、アップされています。東京都青少年健全育成条例改正の時は漫画・アニメ規制の強化に反対した在特会ですが、これだけメディアリテラシーのなさを白日のもとにさらしてしまうと、むしろ規制強化の必要性を感じさせることになってしまうのではないかと心配です。

*1:【追記】松沢呉一の黒子の部屋〈お部屋2200/東村山の選挙結果と福島の瀬戸弘幸〉も参照。

*2:そよ風〈法治国家やめるの?カルデロンドラマ放映今日です。〉も参照。なお、2009年1月12日付〈最高裁判決を無視する瀬戸サンが「日本を無法国家にしたいのか?」と憤るブーメラン〉、2010年4月9日付〈【在特会4/11蕨デモ】「多用な意見」(ママ)を認めろと言う瀬戸弘幸サンは直ちに在特会のデモに反対せよ〉等で指摘してきた通り、在留特別許可は法律に基づく法務大臣の権限であり、裁判所が日本国憲法や国際条約の趣旨も踏まえてその裁量権の行使に一定の枠をはめることも、完全に法治国家の枠内の行為です。