京都朝鮮学校襲撃事件裁判:ふたたび裁判スルー(=現実逃避)モードに戻った在特会 ※追記あり


東村山市民新聞では例によって「最終更新日」のみが黙々と修正され続けています*1


さて、前回の記事でも触れたように、22日(土)には西村修平らが呼びかけた「脱・原発 !愛国デモ行進」が行なわれました。報告・決議文や動画もアップされています。


在特会や排害社等の反・反原発勢力はやはりこの動きを完全にスルーし、代わりに原発堅持・非核三原則撤廃国民大集会(10月29日)の告知を載せています。瀬戸弘幸サンに至っては、これがどの程度関係するのかは不明ですが、とうとうブログのリンク集から主権回復を目指す会を外してしまいました(10月25日確認)。



主権回復を目指す会と在特会が事実上決裂した昨年8月には、
「私は西村修平氏とのこれまでの関係を維持してまいります。(中略)今後も西村修平氏との友情関係を大切に堅持しながら、西村氏の運動を影ながら支援していきたいということです」([http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/52544084.html:title=2010年8月21日付エントリー])
と宣言なさっていたのに。なお、筆頭に「ブログ・チラシ保管箱」なるサイトへのリンクが登場している件については、瀬戸ブログ〈[http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/52789891.html:title=ブログ記事がチラシに変貌の驚愕!]〉を失笑しながら参照。


一方、昨日(25日)は、西村修平も重要な被告の一人である[http://www2.atwiki.jp/kusanonemaze/pages/118.html:title=京都朝鮮学校襲撃事件裁判(民事)]の第8回口頭弁論が開かれました。概要は以下のTogetterを参照(追記:[http://d.hatena.ne.jp/arama000/20111027:title=aramasanさんによる傍聴記]もアップされました)*2


今回、在特会/チーム関西側の傍聴者はとくに見当たらなかったようです。第7回口頭弁論後の報告では、八木副会長が
「この法廷闘争における一つの山場となると思いますので、皆様、是非、京都地方裁判所まで足を運んで下さい」
と呼びかけていたというのに。



もっとも、在特会の公式サイトでも会長ブログでも今回の口頭弁論については完全スルーでしたから、これも当然なのかもしれません。被告側準備書面も一向に公表される気配がありませんし、前回の報告集会はカンパ集めのためのパフォーマンスに過ぎなかったのでしょうか。当事者であるチーム関西のメンバーなどは、専属カメラマンであるブレノを含め、裁判そっちのけで生駒市での街宣に勤しんでいるようです。今回の口頭弁論では、証人尋問の対象者としてブレノの名前もあがっていたというのに、呑気なものです。


おまけに、「勧進橋児童公園を京都市民の手に取り戻す市民の会」とやらをでっち上げて勧進橋児童公園奪還2周年記念「立食パーティー」とやらを企画する始末(12月4日)。



代理人弁護士を苦慮させている川東大了・在特会副会長も、このパーティをどう盛り上げるかで頭が一杯のようです。自称桜井誠・在特会会長は、前回の口頭弁論の直前に次のように書いていましたが、こんな状況で、よくもまあ平気な顔でカンパを呼びかけられるものだと思います。



なお、西村修平がこの裁判をスルーするのはいつものことですが、今回の口頭弁論では原告側から「最も重要な参加者」の一人に位置づけられていたようですから、西村修平の人証申請が行なわれる可能性は高いでしょう。自称桜井会長の証人尋問が実現するかどうかも含め、いよいよ裁判は山場を迎えつつあります。


そういえば、28日(金)には、刑事裁判で唯一控訴していた中谷辰一郎被告人の控訴審・第1回公判が行なわれる予定です。


ちなみに、裁判は断固としてスルーする自称桜井会長ですが、何やらまた思いついて朝鮮大学校に押しかけるようですので、ついでに触れておきましょう。




この件についてはCaress Remarkの以下の記事も参照。


昨年の様子が『週刊金曜日』でも報じられていたので、あわせて紹介しておきます。



【追記】(10月27日)
八木康洋・在特会副会長の報告がアップされました。まともな事前告知もせずに
「相変わらず傍聴人のほとんどが原告側の応援団で、徳永弁護士曰く『リンチのような裁判』となった動画の鑑賞会でした」
などと無責任なことを書き、筋の悪い主張を懸命に弁護しなければならない徳永弁護士の苦労に思いも馳せず、
「徳永弁護士は疲れたと言っておりました。私の方は逆に面白かったというか、嬉しくなるような一日でした」
と能天気に述べるなど、例によって八木副会長の自己紹介にしかなっていない報告です。どうでもいいと言えばどうでもいいのですが、次の点にだけいちおうつっこんでおきましょう。

・・・「朝鮮人を保健所で処分しろ」という発言を原告側弁護士はひどいものだと言っておりましたが、私にはよく理解できませんでした。地域保健法には保健所の仕事として14項目明示されていて、その附則に「処分」という言葉が出てきているのだから、「保健所で処分しろ」とはその程度の意味だと考えるのが法律家としては当たり前だと思います。きっと彼等にとって「処分」という法律用語の意味はひどい内容を含むのでしょう。そう考えてみると、3月28日の朝鮮学校関係者による暴力行為はなるほどと思えてきます。仮処分をかけた状態での、言ってみれば我々に対して何でもやって良いという彼等なりの「処分」の解釈の結果なのでしょう。


要は「保健所で処分しろ」の「処分」とは「行政処分」のことだよーんと言いたいのでしょうが、これではそもそも意味が通じません。「朝鮮人を保健所で処分しろ」という言葉が保健所における犬・猫等の殺処分を指していることは誰にとっても明らかであり、在特会の会員にさえ、八木副会長のこのような言い訳に納得する者はほとんどいないでしょう。在特会には本当に人材がいないものだと嘆息させられます。

*1:10月23日付(2011/10/22 19:30:30)・10月24日付(2011/10/23 15:56:27)・10月25日付(2011/10/24 19:00:03、ただし実際にアップされたのは10月25日の夕方)。

*2:【追記】戸田ひさよし・門真市議の報告、相変わらず何を言ってるのかよくわからない八木康洋・在特会副会長の報告も参照。なお、戸田市議が「もうひとりの若い男性弁護士はボッチャン顔で、『年の若い大川隆法』という感じ」と書いているのは、八木副会長を弁護士と誤認したものと思われる。八木副会長の報告については文末追記も参照。