国土に根差した同胞の生活にさえ想像力を働かせることのできない自称愛国者たち


間もなく東村山市議会3月定例会が始まりますが、東村山市民新聞では「最終更新日」のみの修正が黙々と続けられています*1。佐藤まさたか市議が各議員の一般質問通告書をスキャンしてアップしてくれましたので、矢野穂積朝木直子両「市議」分のみテキスト化してまとめWikiに掲載しておきました。このところ、矢野「市議」は放射能関連の質問内容のみピックアップしてサイトで公開していますが(9月定例会12月定例会)、今回はどうするのでしょうか。


一方、本来のブログを非公開のままにし続けているクロダイこと黒田大輔日護会日本を護る市民の会)代表は、バレンタインデー/ふんどしの日である2月14日、別に(?)「カルト根絶センター」なるものを立ち上げたようです。




何やら、瀬戸弘幸サンが2010年1月30日付の記事で発表し、その後なぜか記事を削除してどうなったのかさっぱりわからない「カルト(問題)相談室」*2を思い出します。かつて日護会とほとんど同じ提言を行なっていた矢野・朝木両「市議」でも、流石にこんな団体に関わろうとするとは思えませんが、瀬戸サンはどうするのでしょうか。どうでもいいですが。


他方、元チーム関西代表の荒巻靖彦などによれば、詐欺容疑で逮捕・勾留されていた中谷良子・現代撫子倶楽部代表は起訴された模様です(Togetter〈クロエ/Jellyこと中谷良子・現代撫子倶楽部代表の起訴確定−在特会とチーム関西の奈良地裁前街宣〉参照。もっとも、2月17日夜に保釈されたとのこと)。


また、前回の記事でも触れたように、川東大了・在特会副会長は2月12日のチーム関西報告集会「そろそろ在特会の副会長をやめようと思ってます」と表明していましたが、桜井誠在特会会長2月15日のニコニコ生放送で述べたところによると、
「川東さんは空気読まないで適当に言ってるだけで、辞めない」
とのことでした。空気を読まずに適当なことを言う人間が副会長、その場を取り繕うために適当な発言を繰り返す人間が会長*3を務める在特会が、果たして会長の望むように芯のしっかりした組織となれるのでしょうか。どうでもいいですが。


ところで、2月15日のニコニコ生放送に同席していた金友隆幸・排害社代表がこんな趣旨の発言をしていました。


こんなとこに人が住んでんのかと思う自治でも在日が生活保護を受給してる」


東京都に属するいくつかの島に言及しながらの発言だったと記憶していますが、もちろんそこには人が住んで生活を営んでいます。仮にも愛国者を自称する人間が、その程度の想像力も働かせることができないのでしょうか。


追記〔2月19日〕:そういえば三宅島や八丈島のことを言っていたようです。下記参照)


思えば、瀬戸弘幸サンの弟子である有門大輔も、ちょっと前にこんなことを書いていました。


「年末から年明けにかけて、西日本の名も無き地域で家々を見て思うことは、まるで武家屋敷かと見紛うほどの『ミニ武家屋敷』がごく普通の民家として建っていることである」(2012年1月3日付エントリー〈守るべき国の在り方を問え〉)


もちろん、有門が見た地域にはちゃんとした名前と歴史があります。それを知ろうともしないで「名も無き地域」と斬って捨てる有門にも、やはり愛国者を自称する資格はないと言うべきでしょう。「地方ではちょっとした家でも自家用なのか田畑を所有していたりする」などと驚いていますが、農家が田畑を所有しているのは現在の日本では当たり前です。瀬戸サンは不肖の弟子を自分の農場で叩き直した方がいいと思われます。


ついでに言えば、「大都会・東京は心が荒んで精神が荒廃する」というのも、松沢呉一の黒子の部屋〈お部屋2342/2月19日、杉並で目撃せよ!〉を読めばわかるように、有門がそういう付き合いしかしてこなかっただけの話です。


金友にしても有門にしても自らの都市プチブル的発想にまったく無自覚ですが、愛国者を自称したいなら、抽象的・観念的に「領土」云々を語る前に、日本の津々浦々でその地に根差した生活を送っている人々に少しは想像力をめぐらせるべきでしょう。そういう想像力が決定的に欠けているからこそ、簡単に「排害」などと騒いだり、生活保護を受給することのできない同胞の苦境を外国人叩きのためだけに利用できたりするのでしょうけれども。


そうかと思えば、在特会千葉支部の人間は新大久保を「スラム街」呼ばわりしていました。


中でも著しいのは、新大久保の自称「コリアンタウン」へ言って、パワーをもらってこよう、などという文句が謳われていたことです。知ってのとおり、新大久保は韓国人による移民が進み、韓国人によって放たれた糞尿や体液、ゴミなどが積もり、スラム街を形成してしまっている、いわば韓国文化の成れの果てであります。
このような場所に学校行事として子供たちを連れて行くな言語道断であります。売春婦や性暴力犯罪者からいったいどんなパワーをもらおうというのでしょうか?無論聞きたくありませんが。
ただこの件については。、必死の抗議が実り、ツアーは中止となりました。そして、このツアーを企画したのが他でもないJTBであります。
(太字は引用者=3羽の雀)


「韓流」ブームに乗って勢いづく新大久保の現状が気に入らないのは勝手ですが、そこでも日本人を含む多くの人々が生活や商業活動を営んでいます。新大久保商店街振興組合もなかなか工夫をこらしたホームページを作って頑張っているようです。



それを「糞尿や体液、ゴミなど」が積もった「スラム街」呼ばわりするとは、誤った風評を流布して営業妨害を図ろうとしているとしか思えません。桜井誠在特会長は、経産省前テントひろばで
「福島や宮城にいま人が住んでるんです。放射能が怖いというのはその人達を侮辱してるんだよ」
などと偉そうに言っていましたが、愛国者ぶるために同胞を侮辱することも辞さない自分達をまずは何とかした方がいいでしょう。無理でしょうけど。

*1:2月15日付(2012/02/14 13:32:39)・2月16日付(2012/02/15 15:07:30)・2月17日付(2012/02/16 16:23:41)・2月18日付(2012/02/17 17:39:00)。

*2:その後は2011年3月22日付エントリー「カルト相談室に電話がありました」と書かれている程度。なお、3羽の雀の日記〈自称ジャーナリスト・瀬戸弘幸サンの本に出版社が食いつかないのも仕方がない気がする今日この頃〉(2011年8月23日付)も何となく参照。

*3:もちろん、1月31日付〈読売新聞への筋違いの抗議により、もはや何を言っても信頼できないことが白日のもとにさらされた自称桜井誠・在特会会長〉も参照。