増木重夫・遠藤健太郎容疑者の逮捕事件について沈黙を続ける瀬戸サンと矢野・朝木両「市議」
いま4月8日の朝です。いろいろ触れておきたい件がありますが、順番に取り上げていきます。
まず「東村山市民新聞」の更新状況ですが、4月6日の夜、〈創価本部、絶体絶命の逆転敗訴判決!〉の見出し(トップページ)の下に、〈「週刊現代」今週号を。〉という文言が書き加えられました(4月7日付)。
これは、『週刊現代』4月18日号(4月6日発売)に掲載された、〈公明党【創価学会】が“指令”した「脅迫」「手帳強奪」事件の真相〉という記事のことですね。前にも述べたように本件裁判については特にコメントしませんが、『週刊現代』側も、朝木明代市議転落死事件のときのようにネタ元から裏切られることもなく逆転勝訴することができ、ほっとしたことでしょう。
他方、WAWによると、6日に行なわれた千葉vsクロダイ裁判の第1回口頭弁論では特に混乱はなかったようです。まあお友達が小学校校長を脅した疑いで逮捕された直後ですからね。
本件逮捕については新しい歴史教科書をつくる会WATCH〈「つくる会」古参会員を逮捕 公安警察〉がわかりやすいのですが、そこでも指摘されているように、今回の逮捕の根拠となった暴力行為法(暴力行為等処罰ニ関スル法律)は、主に暴力団による強要・脅迫行為を取り締まるために活用することが意図されたものです*1。その第1条には次のように定められています(読みやすいように表記は改めた)。
第1条(集団的暴行、脅迫、毀棄の加重類型)
団体若しくは多衆の威力を示し、団体若しくは多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若しくは数人共同して刑法(明治40法律第45号)第208条〔暴行〕、第222条〔脅迫〕又は第261条〔器物損壊等〕の罪を犯したる者は3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す
今回は、「団体若しくは多衆の威力を示し」、「団体若しくは多衆を仮装して威力を示し」または「数人共同して」のいずれかの要件が満たされたとして、この法律が適用されたものでしょう。“教師を処分しなければ入学式に街宣車を出して抗議活動をする”というのは強要罪(刑法第223条)の未遂に該当するような気もしますが、ここでは脅迫罪(「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫」すること)が適用されたのでしょうか。
いずれにせよ、上記の記事でも指摘されているように、「教育再生・地方議員百人と市民の会」に関わっていた両容疑者は暴力団員や左翼暴力集団に準じる扱いを受けたということです。
なお、この記事を書いている4月8日朝現在、瀬戸サンは、4月5日の午後に「不当な逮捕と考えられます。この件についても明日お知らせ致します」と表明したきり、何のコメントもしていません。資金源の問題で荒井さんのところにコメントして即座に反論されたりはしていたようですけれども。
名古屋のお仲間が暴力を振るわれたことについては、相応に問題にすればよいと思います。いくら挑発的なヘイトスピーチに頭に来たとはいえ(TINさんの疑問も参照)、いきなりつかみかかるのでは非難されてもしかたがない。いくら勧誘がしつこかったからとはいえ、中国人マッサージ嬢を殴り倒して意識不明の重体に陥らせた日本人男性を弁護できないのと同様に。また、「街頭演説をしている時に言いがかりをつけてきた外国人を取り囲んで恫喝する、あるいは袋叩きの目に遭わせる」(有門大輔)ことを容認できないのと同様に(3月3日付〈「四面ソウカ」な人々:危険にさらされる一般市民〉参照)。
とはいえ、仮にも自分が「ニューリーダー」と持ち上げた人間が小学校長を脅した容疑で逮捕されたというのに、「不当な逮捕と考えられます」と言ったきり何のコメントもせず、〈在日の暴力事件動画問題〉(なぜ「暴力(事件)問題」ではなく「動画問題」なのかは不明)に飛びついて「とにかく、えらいことになってます」などと騒いでいるようでは、これに乗じて身内の問題をごまかそうとしていると勘繰られてもしかたがないでしょう。
C.I.L〈西村修平・瀬戸弘幸一派の財布係こと増木重夫が逮捕された。〉および〈増木重夫との関係を全否定する瀬戸弘幸氏への反論〉、凪論〈増木重夫氏、遠藤健太郎氏の逮捕によって維新政党・新風副代表瀬戸弘幸氏に求められる情報開示〉等で指摘されているように、維新政党・新風および瀬戸弘幸同副代表は説明責任を果たすべきです。お弟子の有門サンは、「『NPO外国人犯罪追放運動』が『暴力団と関わりがある』などと在らぬ言いがかりをつけられたことに対して、断じて黙っているわけにはいかない!」と憤っておいででしたが、今回の件は、こういう「在らぬ言いがかり」よりもよほど重要な問題ではないんですかね。
一方、矢野・朝木両「市議」も本件については一切触れていません。まあ今回逮捕されたメンバーと直接の関係があったわけでもありませんから、コメントする筋合いがないと言えばないと言えるでしょうが、両「市議」と一心同体の関係にあると言っても過言ではない瀬戸サンが学校現場に対する強要・脅迫を容認するような言動をしているわけですから、一線を引いておかなくてはまずいのではないでしょうか。
もっとも、自分たちと直接の関係がある、というより自分たちがそもそもの原因である洋品店襲撃事件についても沈黙を守り続ける人達ですから、そんなことは期待できませんかね。沈黙もひとつの態度表明ですから、それに応じた理解をしておくしかなさそうです。
それにしても、遠藤健太郎容疑者は遠藤富士雄・和歌山市議会議員(和歌山県市議会議長会会長)の息子であり秘書も務めている人物ですが、これが東村山市議だったら、両「市議」はさぞや大騒ぎをしているんじゃないかと思うんですけどね。
〔この記事は4月8日午前にアップしたものです。〕
【追記】(4月8日夕方)
瀬戸サンが〈遠藤健太郎氏の反日教組運動:至純な行動力で愛国心を訴える。〉という記事をアップしました。
「報道では暴力行為での逮捕となっていますが、暴力をふるうような粗暴な人ではありません」
「純粋な故に今回の事件にまで至ったのかもしれません。多少の言いすぎがあったのかも知れません」
などと他人事のように書いているところを見ると、暴力行為法が適用されたということの意味がまだおわかりではないようです。このあたりについてはワールドワイドウェブ的左顧右眄〈暴力行為法とは?〉および〈暴力抜きならセーフ?〉におまかせするとして、とりあえずの発言があった事実だけ、公正を期すために追記しておきます。
*1:【追記】この記事を書いた直後に、ワールドワイドウェブさんが復帰されていたことに気付きました。よかったよかった。というわけで、ワールドワイドウェブ的左顧右眄〈暴力行為法とは?〉および〈暴力抜きならセーフ?〉も参照。