チーム関西に対して「水曜デモ」妨害のための公園占有許可を出さなかった大阪市の英断(というか当然の判断)
「公開質問」に対する佐藤まさたか市議の対応(12月1日付エントリーにも追記)に気付いているのかいないのか、「東村山市民新聞」では「最終更新日」のみの修正が黙々と続けられています*1
一方、桜井誠(在特会会長)・朝鮮人殺害宣言事件(2011年11月6日)をめぐる桜井会長と西村修平・主権回復を目指す会代表の応酬も継続中です。11月29日付で西村修平ブログに掲載された〈在特会の利敵行為を糾す〉という声明文(11月29日付)に対し、桜井会長は12月1日のニコニコ生放送で
「これをやり始めると喜ぶ人間がいるのをわからんのか」
「困ったおじさんですホントに」
などと語っていましたが、これに対してまた次のような記事がアップされました。
この記事の後半には、〈鬱憤晴らしを正当化する思想の脆弱 『反・綺麗事』はヘイトスピーチの免罪符ではない〉(主権回復を目指す会・児島謙剛)という投稿も掲載されています。[http://d.hatena.ne.jp/three_sparrows/20111201/p1:title=11月29日付の声明について取り上げた際]、
「キムチゴキブリをたぁたきだせぇ〜〜!!! 日本列島のダァニ!ゴォキブリ!ウゥゥジ虫をたぁたきだせぇ〜〜!!」
「日本で差別され、えぇくうぅやしいくうぅやしい朝鮮人は、ひぃいとり残らず朝鮮半島にかえれええ!」
をはじめとする[http://d.hatena.ne.jp/three_sparrows/20100328/p1:title=西村代表のヘイトスピーチ]についても触れておきましたが、こうした批判を意識してか、
「公然と挑発・妨害を仕掛けてくる敵と対峙する緊迫した状況下では、『売り言葉に買い言葉』があるのは必然、とやかく言われることではない。/攻撃に対する防御が必要となり、それは、脈絡も無く唐突に罵声(奇声)を浴びせる“弱い者イジメ”とは異なる」
などとして正当化を図っているようです。他方で「我々は行き過ぎがあれば、それを総括し、是正へと繋げる」とも書かれていますが、主権回復を目指す会としてこれまでどのような「行き過ぎ」があったのと考えているのかは判然としません。いずれにせよ、西村修平代表が[http://www2.atwiki.jp/kusanonemaze/pages/118.html:title=京都朝鮮学校襲撃事件裁判(民事)]で尋問されることは間違いないと思われますので、そこで何が語られるのか、楽しみにしていたいと思います。
他方、〈関西第八回真水曜デモ!IN扇町公園参上!〉と称して〈12・14 日本軍『慰安婦』問題解決のための水曜デモ1000回!連帯アクションin関西〉への嫌がらせを企図していたチーム関西ですが、会場周辺の公園占有許可を出してもらえなかった模様です。
チーム関西 行動する保守運動 via kwout
尚、川東さんがイベント会場のグラウンド周囲場所で数箇所(扇町公園内)の占有許可を申請したのですが平松似非サヨク市長から内容証明郵便にてグラウンド周囲場所の占有許可は出せないという通知がきたようです。(爆)
大阪市公園条例
(行為の制限)
第4条4 市長は、第1項各号に掲げる行為が次の各号のいずれにも該当しない場合に限り、同項又は前項の許可を与えることができる。
(1) 公衆の都市公園の利用に支障を及ぼすおそれがあるとき
(意見の聴取)
第9条の7項3 市長は、第4条第1項の規定による許可又は前条において準用する第9条の2の規定による許可に関し必要があると認めるときは、第4条第4項第2号及び前条において準用する第9条の3第4号に該当する事由の有無について、大阪府警察本部長の意見を聴くことができる。(行為の制限)第4条1項(6)都市公園の管理上支障を及ぼすおそれのある行為で市長が定めるもの)
まあ、大阪市公園条例のみで見れば、この辺りの条文に当てはめられたのでしょう。(爆)
〔後略〕
実際のところどのような理由で占有許可が出なかったのかはわかりませんが、大阪市の英断と言うべきでしょう。というのも、〈〜連帯アクションin関西〉をめぐっては、在特会/チーム関西関係者と推測できる人物から、次のような申し入れが大阪府知事に対して行なわれたらしいからです。
12月14日、扇町公園における集会許可取り消しの申入れをします。
当日「12・14日本軍『慰安婦』問題解決のための水曜デモ1000回!連帯アクションin関西」という集会が扇町公園で開催されます。当該集会の大阪府都市公園条例第9条3号「公益上やむを得ない必要がある」に基づき、集会許可を取り消して下さい。
大阪維新の会・代表である橋下氏が大阪府知事時代に「不法国家の北朝鮮と結びついている朝鮮総連に朝鮮学校が関係しているなら、税金は入れられない」と朝鮮学校への補助金を見送られたこと、また、大阪維新の会では教育改革をマニュフェストに上げておられることから、嘘、捏造に満ちた日教組の自虐史観教育の一つでもある、いわゆる「従軍慰安婦」問題に関わる集会の中止を申し入れさせて頂きます。
今後の大阪維新の会のご活躍に期待するとともに、当該集会許可取り消しのご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
理由は以下のとおり。
1.このキャンドルコンサートは政治集会であり、その主張は、日本国にとって不利益を要求するものであること。
2.彼らの主張には、証拠がなく、「死人に口なし」をいいことに、我々のご先祖様を悪者にしたてあげ、その上で子孫である我々から謝罪・賠償を引き出そうとする内容で、極めて反社会的・反公益性の内容であること。
3.彼らの主張の性質上、「性的」「猥褻的」な表現内容が含まれる可能性が高く、一般の通行人は勿論、小学生、中学生といった子供達も往来する場所である事に鑑みれば、公序良俗が害される懸念があること。
4.このキャンドルコンサートに抗議する勢力があるようで、騒乱状態等が発生し、市民が巻き込まれ怪我人等が発生しかねない危険性が高いこと。
〔中略〕
その為に、日本国のご先祖様、御英霊の方々の名誉を守るべく、心有る日本国民が糾弾の声を挙げる事も多く、しばしば、衝突が起きております。
平成22年4月7日には、JR大阪駅前にある歩道橋(松下陸橋)にて、今回の「キャンドルコンサート」を開催する側の勢力と、それに反対する側の勢力とが衝突し、それに伴って警備に当たる警察官・機動隊とで騒乱状態となり(産経新聞に掲載されました)、一般の通行人が階段から突き出されたり、将棋倒しが発生するなどして死傷者が出かねない危険な状態にまでなりました。この他にも兵庫・京都などでも頻繁に衝突が繰り返されております。
今回の扇町公園での「キャンドルコンサート」に対して、それに反対する勢力も何らかの抗議活動を企画している様子で、このまま12月14日に扇町公園を使用させると、一般の市民に怪我人等の被害者が発生するのではないかと危惧されます。
是非とも、大阪の市民の生命と財産を守って頂きたく、今回、松井一郎大阪府知事を頼りにして、申入れを行います。
以上、ご検討くださいますようよろしくお願い申し上げます。
(太字は引用者=3羽の雀)
投稿者(A0001595)は川東大了・在特会副会長です。末尾に小さな文字で「ある人物が、このような申し入れ書を、送付したようです」と書いてありますが、どうせ在特会/チーム関西の内部の人間か、その関係者でしょう。いずれにせよ、この申し入れ書の提出が事実だとして、川東がそれを入手できたということは、提出者は在特会/チーム関西に近しい人間だと判断できます。
さてこの申し入れ書では、太字で強調しておいた通り、チーム関西の抗議によって「騒乱状態等が発生し、市民が巻き込まれ怪我人等が発生しかねない危険性が高い」こと、「一般の市民に怪我人等の被害者が発生するのではないかと危惧され」ることなどが指摘されています。川東大了が何のコメントもなくこの申し入れ書を在特会公式サイトに掲載したということは、チーム関西としてはこのような事態が生じないようにすべく行動を制御するつもりなどないということです。いわば揉め事を起こしにいくことを公然と予告しているようなもので、こんな連中に公園の占有許可など出したらそれこそ大問題でしょう。
ちなみに、申し入れ書で言及されている平成22(2010)年4月7日の「騒乱状態」とは、産経新聞の報道によれば次のようなものでした(瀬戸弘幸サンが当時取り上げていたので、そこから紹介します)。
JR大阪駅前歩道橋で慰安婦支援団体と保守系住民団体が“衝突”
大阪市北区のJR大阪駅前歩道橋で7日、慰安婦問題の解決を求め横断幕を掲げるなどのアピール活動を行った住民団体約100人に対し、保守系住民団体のメンバーら約50人が抗議、帰宅中の会社員らが通行するなか、歩道橋周辺は怒号や罵声(ばせい)が飛び交い、1時間あまりに渡って騒然となった。
アピール活動は、「日本軍の従軍慰安婦への謝罪と補償」を求めるグループが韓国内の運動に歩調を合わせ、月1回水曜日の夜に「水曜デモ」としてこの場所で実施している。
これに対し、保守系住民団体「主権回復を目指す会」と「在日特権を許さない市民の会」などは昨年11月以降、「道交法違反の『水曜デモ』を粉砕する」として抗議活動を行っている。
両グループはこの日にあわせてインターネットなどで支援者を募っており、大阪府警は機動隊を出動させ、トラブル警戒にあたった。
申し入れ書の描写とはだいぶ様子が違いますが、ひょっとしたら「一般の通行人が階段から突き出されたり、将棋倒しが発生するなどして死傷者が出かねない危険な状態にまで」なっていたのかもしれません。しかし、その原因はひとえにチーム関西側にあるのですから、要はチーム関西を近づけなければいいだけの話です。その意味でも、大阪市の判断は正しいと言えます。なお、平成22(2010)年4月7日の一件では、チーム関西のメンバーが1名、器物損壊罪で有罪判決(罰金10万円)を受けています。
そういえば、チーム関西と密接な関係にある柿花道明・吹田市議が、定員35名の平和学習会になぜか機動隊の出動を依頼するという事件もありました。
本当にたちの悪いことですが、今回の大阪市のように毅然とした対応がさらに広がることを期待します。
最後に、チーム関西が掛け値なしのレイシスト集団であることを明らかにする醜悪な替え歌が掲載されていましたので、それも紹介しておきます。行政等に対しては、自分達はレイシスト/差別主義者ではないという趣旨のことを時々言っているようですが、こんな自己紹介をしょっちゅうやっていては、そんな弁明も無駄です。
チーム関西 行動する保守運動 via kwout
【追記】
12月11日朝、在特会公式サイトにも〈関西第八回真水曜デモ!IN扇町公園参上!〉とやらの案内が掲載されました。
「これは単に主義主張が異なる立場の勢力の関係では全くありません。/日本国民の生命と財産を守る為の行動であり、単に自分たちの主義主張と相反する勢力へ対しての批判などでは全くありません」
だそうですが、同じ理屈で[http://www2.atwiki.jp/kusanonemaze/pages/115.html:title=京都朝鮮学校襲撃事件]が引き起こされたことを、行政・警察関係者は重々肝に銘じておくべきでしょう。
*1:12月9日付(2011/12/08 16:39:57)・12月10日付(2011/12/09 19:23:12)・12月11日付(2011/12/10 12:48:16)。