スルーしてきた西村修平・街宣名誉毀損裁判の結果をいよいよつきつけられる矢野穂積・朝木直子両「市議」
6月1日(水)から東村山市議会6月定例会が始まる予定で、矢野穂積「市議」(1.財政破綻と退職手当債等/2.市長の責任と官製談合疑惑)と朝木直子「市議」(東日本大震災に関する当市の対応について)もそれぞれ一般質問通告を行なったようですが、「東村山市民新聞」では「最終更新日」の修正が黙々と続けられているだけです*1。諏訪町では朝木直子「市議」が自治会長の時代に自主防災組織が解散してしまったわけですが、果たしてどのような質問が行なわれるのでしょうか。
さて、「襲撃する運動」界隈の関係者が関わる一連の裁判については、自分達に都合のいい材料や結果が出た場合を除いてほぼダンマリを決め込んできた矢野・朝木両「市議」ですが、そろそろそうもいかなくなってきたようです。矢野・朝木両「市議」の主張を間接的に粉砕した西村修平・街宣名誉毀損裁判の判決確定(3月15日)を受け、千葉英司さんが満を持して両「市議」を提訴しました。
インターネットのホームページ上の新聞記事により社会的信用と評価を低下させられたとして、警視庁の元副署長が、ホームページを管理する東京都西部の市議2人を相手取り、140万円の賠償と記事の削除を求める民事訴訟を東京地裁立川支部に起こしたことが分かりました。第1回口頭弁論は7月1日午後2時から行われる予定です。
〔中略〕
訴状などによると、ホームページに掲載された2011年5月10日付の記事は、元副署長が、市議と親交がある政治団体代表を訴えた裁判で、元副署長により陳述された捜査内容に関して記述しています。
元副署長は、女性市議が転落したビルから、現場検証後に女性市議のものである鍵束が発見されたことについて、「何者が何の目的で置いたか解明できていないが、警察犬が帰った後に鍵束が置かれた可能性がある」と陳述。
ところが市議らは、この陳述について記事で、「副署長が『自殺説』を自ら全面的に否定」との見出しで、「唯一最大の殺害犯に直結する物証を1週間で遺失物扱いで遺族に返したのは、捜査する意思がなかった証拠」「証拠事実の隠匿は明らか」「殺害事件を決定付けた重大自白」と主張しました。
元副署長は訴状で、これらの記述は、「捜査責任者である原告が、女性市議殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿したとの事実を摘示し、一般読者に、本来は適正な捜査をすべき立場の原告が女性市議殺害の証拠を隠匿したと認識させる」としています。
「越境通勤市議」名誉毀損裁判の結果について5月21日付更新(2011/05/20 19:10:13)で今更のように騒いだ時に「何か嫌なことでもあったのでしょうか」と書いたのですが、ひょっとしたこれだったのかもしれません。
このところ千葉さんに関する新たな記述は行なわれていないので「2011年5月10日付の記事」(WAW)というのはどういう意味なのかわからないのですが、現在「東村山市民新聞」の以下のページに記載されている記述内容をめぐる訴えと思われます。
- 〈「鍵束の捜査をしていない」と追及され、元副署長(チバ)は隠匿していた重大事実をついポロリ!〉(2009年12月12日付更新)
- 〈決定的事実がついに判明〉(2010年3月6日付更新時に作成)
- 〈千葉英司元副署長とは?〉(2010年7月10日付更新時に作成)
具体的に削除を要求されているのは以下のあたりでしょう。
千葉英司元副署長とは? via kwout
千葉英司元副署長とは? via kwout
[http://www2.atwiki.jp/kusanonemaze/pages/65.html:title=西村修平・街宣名誉毀損裁判]の第6回口頭弁論(2009年11月11日)で出てきた材料に乗っかって行なわれたこれらの宣伝は、次のような変遷をたどってきました。
(cache) 東村山市民新聞 via kwout([http://d.hatena.ne.jp/three_sparrows/20091114/p1:title=2009年11月14日付更新])
その後もあれこれと加筆が行なわれて前掲ページが作成されるに至るのですが、このあたりについては以下の記事でつっこんでいますし、今後裁判の中で議論になるでしょうから、繰り返しません。
- 〈「事件は、大詰めに!」どころかとっくに「詰んでいる」と思われる朝木明代市議「殺害」説〉(2009年12月14日付)
- 〈MIDNIGHT MESSENGER 再臨? 亡くなった人に対する下劣な印象操作でますます明らかになる事件の「真相」〉(2010年3月5日付)
もちろん、西村修平・街宣名誉毀損裁判の判決では、次の通り矢野「市議」らの主張は一蹴されています。
b 本件鍵束が本件転落死事件後に行われた現場付近の捜索後に本件マンション2階階段において発見されたことは、前記認定のとおりであるが、そのことから直ちに亡明代を殺害した犯人が本件鍵束を同所に置いたという事実が推認できるわけではない。
c その他、東村山署が亡明代を殺した犯人から本件鍵束が亡明代の物であることを聞いていたなどという点はこれを認めるに足りる証拠はなく、亡明代の政治的・社会的活動歴等から、直ちに亡明代が自殺した可能性を否定することはできないし、本件転落死事件当時、本件マンションの住人が「ギャー!」という叫び声を聞いたことなどが仮に認められるとしても、その際に人が争うような気配があったことをうかがわせる証拠はないから、これらをもって亡明代が何者かに殺害されたと認めることはできない。
(第1審、2010年4月28日。太字は引用者=3羽の雀、証拠表示は省略)
本件鍵束の発見状況についてもそれ以外の状況が全く明らかではない下では、・・・計画的な殺人を裏付ける証拠とすることはできないのであり、その他に本件転落死事件に第三者が関与していたことを示す証拠と理解することのできる客観的証拠が発見されることはなかったとの事実と、上記に説示したとおり、本件転落死事件が計画的な殺害によって生じたとするには困難である多くの事情が存することを併せ考慮すると、・・・亡明代は計画的に殺害されたものであるとの事実を認めることはできず、結局、本件において、亡明代は計画的に殺害されたものであるとの事実の真実性の証明はないというべきである。上記判断に反する控訴人の主張(当審における主張を含む。)は、証拠に基づかない主張か、証拠に反する主張であって、採用することはできない。
(控訴審、2010年10月28日。太字は引用者=3羽の雀、証拠表示は省略)
矢野・朝木両市議は当然これらの判決について承知していたと思われますが、前述の通り「東村山市民新聞」ではダンマリを決め込んでいます。それどころか、今年1月6日に行なわれた「柳原滋雄コラム日記」裁判(「重要容疑者」裁判)の被告尋問では、両「市議」の代理人弁護士が
「(鍵束の発見状況は)第三者が関わっている殺人の証拠だと思いませんか」
などと平気で質問していました(1月8日付〈「重要容疑者」裁判・矢野側尋問につっこみを入れてみる(2)〉の後半参照)。
千葉さんによる今回の提訴には、自分に都合の悪い判決等は徹底して無視しようとする矢野・朝木両「市議」に対し、両「市議」が全面支援した裁判の結果をつきつけて応答を迫るという意味もあるのだろうと思われます。
それにしても、両「市議」は
「警察内部からの事件捜査関係者の告発を、強く呼びかけます」
とも書いていたわけですが、瀬戸弘幸サンの言う「内部告発」の真実が明らかになってしまった今では失笑しかわいてきません。とりあえず、まとめWikiに〈朝木明代市議転落死事件・「鍵束」裁判〉として項目を立てておきましたので、裁判が始まるのを楽しみに待ちたいと思います。
*1:5月26日付(2011/05/25 17:51:59)、5月27日付(2011/05/26 16:40:11)、5月28日付(2011/05/27 16:22:56)。