エアフォース「りんごっこ保育園問題とは何か」をいっそう楽しむ


今日も「最終更新日」の修正だけですかな。だいたい日付が変わる前に修正されるのですが、今日は午前1時半ぐらいでちょっと遅かったようですね。何に忙しくしてるのか知りませんが。


この機会にいろいろまとめておきたい問題もあるのですが、私は矢野・朝木両「市議」と違って働いた分だけしかお金をもらえない境遇ですので、今日は「ブログマガジン エアフォース」の連載「りんごっこ保育園問題とは何か」をよりいっそう楽しむための議事録ガイドでお茶を濁しておきましょう。


第1回第2回で保育士配置基準違反疑惑問題を取り上げたあと、いままであまり知られていなかった「りんごっこ保育園」認可時の騒動を次々と暴きだしてくれる「りんごっこ保育園問題とは何か」。連載は徐々に佳境に入りつつあります。


「エアフォース」は、宇留嶋瑞郎さんによる綿密な取材に基づく、そのまま雑誌に掲載できるような完成度の高い文章になっていることもあってか、いちいち市議会議事録等の原資料にリンクを張らないという方針をとっているようです。また、市議会でのやりとりも、読みやすくするためにだいぶ表現が簡略化されています。これをネットで入手可能な議事録と照らし合わせながら読めば、いっそう楽しみも増そうというものです。


そこで、第4回から第5回にかけて出てくる市議会厚生委員会の議事録は次のところにあります。


たとえば、黒幕である朝木「市議」の正体が明らかにされる場面(第5回冒頭)ですが、「エアフォース」では、保健福祉部次長が「本人に電話で確認したところ、出してもいいということなので出すことにした」と答弁したことになっています。議事録を見てみると、実際には次のように答弁していたようです。

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この時間〔休憩時間〕をかりまして本人の方に連絡をとらせていただいて、私も仕事をやっている上で別に隠しておくこともないと思いましたので、本人の了解がとれれば開示したいということでお電話させていただきました。本人から、「どうぞ気持ちよく言ってください」という言葉をいただきましたので、会いました議員は朝木議員です。

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はい、いままでさんざん隠れていながら何が「どうぞ気持ちよく」だよ、とつっこむネタができました。ついでながら、りんごっこ保育園の運営委員会の構成についても「気持ちよく」明らかにしてほしいものです。


他方、この直後に朝木「市議」が傍聴席に乱入して何事か騒いだことなどは、議事録には書かれていません。そこで議事録と「エアフォース」をあわせて読むと、


ははあ、この(発言する者あり)というのは朝木「市議」のことだな。委員長から「傍聴人、静かにしてください。これを3回注意してもやじを続けるようでしたら退席を願いますから、そのおつもりでいてください」とか注意されてるよ(笑)。


などと、議事録の行間を楽しむことが可能になります。


さらにエアフォースの連載第7回では、次のような事実が報告されています。


(1)市民から提出された「待機児童の解消は、保育の質を確保し、多くの関係者の協力が得られる公明正大な方法で行うことを求める請願」を市議会厚生委員会が全会一致で採択したこと。
(2)これを受けて、市議会本会議が、りんごっこ保育園の認可申請計画の見直しを求める動議「認可保育園の設置基準の作成と予定されている新設保育園の拙速な認可の見直しを求める決議案」を可決したこと。
(3)朝木「市議」がりんごっこ保育園側に異様なまでに肩入れする発言を繰り返したこと。


(1)の請願については、平成15年2月24日の市議会本会議で、市長による施政方針説明の次に厚生委員長報告が行なわれました。これについて朝木「市議」が食ってかかり、請願の採択にも反対討論をしていますが、けっきょく本会議でも「委員長報告どおり採択」という結果になっています。朝木「市議」の「生々しく具体的な」(エアフォース)発言ぶりは一読に値します。


(2)の決議も、同じく平成15年2月24日の市議会本会議の最後のほうで採択されました。せっかくなので、決議全文を資料として文末に掲げておきましょう。


これについても朝木「市議」が草の根市民クラブを代表して反対討論を行なっていますが、「同業の保育所経営者や本日傍聴席にいる○○○○○○○によって、・・・執拗な業務妨害の嫌がらせが続いていること」も反対理由のひとつに挙げられています。○○の部分(議事録原文では空白)は議長裁量で削除された模様ですが、元保育所職員でいま矢野・朝木両「市議」に「越境通勤市議」などとからまれている現市議さんのことですかね。あるいは「空飛ぶ三輪車」職員などと言ったのかもしれませんが、いずれにせよ、本会議の場で、傍聴席にいる一般市民を名指し(に近い形)で罵倒するとはたいしたものです。


そういえば同僚の矢野「市議」も、両「市議」への辞職勧告請願を提出した一般市民が市議会政策総務委員会を傍聴していたとき、「お前は誰だ? ○○(請願人の実名)か!? そのうち会うことになる」という趣旨のことを述べられたそうですね(佐藤市議ブログ2007年9月19日付記事)。うかうか傍聴もできませんな。


朝木「市議」は平成15年3月4日の市議会本会議でも、一般質問の場を用いて延々とりんごっこ保育園の問題を取り上げていますので、それぞれお読みください。次の質問者である島崎議員が、「では、皆さん気分を変えて、しっかり質問していきます」と口火を切っているのも、当時の議場の雰囲気をうかがわせてくれます。


う〜ん、簡単に済ませるつもりがやっぱり長くなってしまった。


【資料】
認可保育園の設置基準の作成と予定されている新設保育園の拙速な認可の見直しを求める決議

 厚生委員会に付託された14請願第35号「待機児の解消は、保育の質を確保し、多くの関係者の協力が得られる公明正大な方法で行うことを求める請願」について、
 1.市内に計画されている2園の認可保育園については、拙速な進め方を直ちにやめ、広く情報を公開し、関係者間で市民の声を交えた論議をしてください。
 2.市の保育計画づくり、子育て支援策の拡充については、議会や関係者などの議論の中で広範な市民の声が生かされるような進め方をしてください。
 との請願項目があり、厚生委員会では、1月29日と2月10日の2日間審査を行い、各委員からは活発な議論が展開された。
 この審査の中で、市内に計画されている2園の認可保育園のうち、1園は、敷地面積が約100坪の中で、定員81名の乳幼児が保育されることが明らかとなり、また、園庭がなく、近くの公園で遊ばせるとの説明もあり劣悪な保育環境であることが明らかとなった。さらに、平成15年4月に開所を予定されているこの認可保育園について、設置関係者からは近隣住民には詳細な説明もなく進められているとのこと。
 しかし、もう1園の関係者の方は、厚生委員会での呼び掛けに対して、2月10日の厚生委員会に出席をされ、175坪の敷地で、32坪ぐらいの園庭は必要と話され、子供達を最善の環境の中で保育されなくてはならないと述べられるなど、この2園の関係者の保育に関しての考え方は大きな隔たりがあった。
 また、委員会での市側の説明では、既に、東京都へ対し、認可許可へ向け、申請事務を進めていることが明らかとなった。
 厚生委員では、全会派一致で本請願が採択され、認可保育園の設置基準等を早急に作成するよう要望があった。
 よって東村山市議会は、この要望をうけ、東村山市に対し認可保育園の設置基準等を早急に作成することを求める。また、市内に計画されている2園の保育園認可については、拙速な進め方をやめ、広く情報公開し、近隣住民並びに関係者を交えた論議をするよう求めるとともに、これまで培われてきた東村山市の保育水準確保のためにも、当該保育園への早期の認可に対し、強く見直しを求めるものである。
 以上、決議する。
 平成15年2月24日 東京都東村山市議会
平成15年2月24日市議会本会議議事録より。