もはや犯罪的な裁判情報の操作と、だまされ続ける側の罪


いま29日の夜です。「東村山市民新聞」は28日付・29日付でそれぞれ「最終更新日」が修正されていました。はてなアンテナによると、29日付の更新では〈佐藤・薄井『市議』が市議会の正副議長選挙・正副委員長選挙で誰に投票したかを公表できないわけ〉も修正されたことになっていますが、アンテナのトラブルではないかと思われます*1


そのページをあらためて読んでみると、矢野・朝木両「市議」はこんなことを書いていました。一部を伏字にして引用してみましょう。

○○・○○「市議」が、公表できないのには、情報公開できない「裏の事情」があるからです。支持者の方々は、二人の「市議」たちに、真相を語ってもらう権利と義務があるのでは?!


伏字にした部分は、原文では薄井市議と佐藤市議の名前が入るのですが、矢野・朝木両「市議」の名前を入れた方がしっくり来ますよね。


さて、それでは「朝木明代議員追悼の集い」(11月30日)の案内状に順次つっこみを入れていきましょう*2。案内状の名義は、「東村山市民新聞」の矢野穂積代表と朝木直子編集長ですが、「東村山市民新聞」は矢野・朝木両「市議」の政治宣伝媒体ですから、ここでは以下、いつものように矢野・朝木両「市議」と呼びます。


ちなみに、スキャン画像しかなかったので、すべて手で入力しました*3。「東村山市民新聞」にテキストデータを載せてくだされば、こんな手間はかからなかったのに。なお、漢数字は「十二分に」などの慣用表現を除いてアラビア数字に変えてあります。


それでは行きますか。

 紅葉の候、皆様、ご健勝のことと存じます。
 1995年9月1日、残暑の厳しかったあの日、連続トップ当選で8年余の議員活動を続けてきた朝木明代さんが、何者かによって殺害され、非業の死を遂げた殺害事件から、すでに13年が経過しました。


何者かによって殺害され」た証拠はまったくないわけですが、とにかくこう言わなければ「追悼の集い」自体が成り立たないわけですから、まあそれはいいでしょう。

 この間、遺族を始めとして、朝木明代議員殺害事件の真相究明のために、法廷での斗いなど懸命の努力を続けて参りました。
 その結果、2005年5月13日、最高裁は、朝木議員が自殺したかのような発表を警察などがしていましたがこれを認めず、自殺したと認めるに足りる証拠はない、と断定し、朝木明代議員遺族そして矢野議員を勝訴させ、朝木明代議員遺族らの名誉を毀損する文書を発行した側に100万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。


11月18日付〈「真相究明」のポーズをとり始めた?矢野・朝木両「市議」〉でも説明しておきましたが、これは『月刊タイムス』事件最高裁判決のことですね。最高裁は、「なお亡明代が自殺したと断じるにはなお疑問が残る」とはしながらも、自殺を否定したわけでも、殺害事件だと断定したわけでもありません。矢野「市議」側が勝訴したのも、アリバイ工作への関与の度合いをめぐる、ごくごく一部の論点についての話。


また、「朝木明代議員遺族らの名誉を毀損する文書を発行した側」とは、月刊タイムス社、その代表取締役、そして宇留嶋瑞郎さんのことです。これだけ重大な判決として位置づけているのに、もはや『月刊タイムス』という名前さえ出せなくなったのは、やはりネットで検索されて真相を知られるのを恐れているためですかね。いっそ、「東村山市民新聞トップページの下の方にある、〈05年5月13日最高裁判決、朝木明代議員遺族と矢野議員が月刊タイムスら(宇留嶋被告)に勝訴!〉という見出しも修正してはいかがでしょうか。


まあ、「2005年5月13日 最高裁 朝木」で検索しても情報は出てきますから、固有名詞を隠しても無駄ですけどね。かといって、日付を消して「2005年5月 最高裁 朝木」で検索させるようにすると、私が書いた11月18日付の記事がトップに表示されますから(11月29日現在)、かえって困っちゃいますね。


続いて、矢野・朝木両「市議」は今年6月17日の最高裁判決に言及します。

 続いて、最高裁は本年6月17日、市民新聞・矢野代表が雑誌の対談記事で行った発言が名誉毀損だと創価本部が提訴してきた訴訟で、創価本部の主張を斥け、名誉毀損ではない、という矢野代表勝訴の判決を確定させました。


これも11月18日付〈「真相究明」のポーズをとり始めた?矢野・朝木両「市議」〉で説明しておいたことですが、この判決は『FORUM21』座談会名誉毀損裁判最高裁判決ですね。いままで何回も要求してきたのに、いまだに判決全文を公表することさえできないのですから、この判決が故・朝木明代市議の自殺を否定したり「殺害」を認定したりしたものでないことは、もはや明らかと言ってよいでしょう。


判決内容については、7月4日付〈所管の「法令理解力」を云々する矢野「市議」に「判決読解力」はあるか(いやない)〉で、ごく少ない手がかりをもとに推測しておきました。要は、“矢野「市議」は、創価学会が朝木明代「殺害」に関与したとまでは言っていない”ので、名誉毀損は成立しないという趣旨の判決だったと思われます。案内状では、次のような記述もあります。

 創価本部は、「故朝木市議は創価学会に殺された」と題する週刊現代記事に対して刑事告訴した事件について、東京地検が不起訴処分にした理由について、矢野代表が「検察官は創価本部側代理人に『告訴から3年間、十二分に捜査した結果、創価学会側(信者)が事件に関与した疑いは否定できないということで、不起訴の処分を決めたんですよ』と伝えているのをその場で聞いた」と紹介したところ、創価本部側は矢野代表のこの発言は「朝木明代市議転落死事件は、創価が故朝木市議を殺害した「他殺」事件であるとの印象を持つものである」と主張しましたが、敗訴しました。


やはり、“矢野「市議」は、創価学会が朝木明代「殺害」に関与したとまでは言っていない”というだけの話に過ぎないようですね。


この矢野発言の原文は、『FORUM21』に掲載された座談会をご覧ください。検察官が本当にこのようなこと(“創価学会側が事件に関与した疑いは否定できないので不起訴処分にした”)を言ったのかについて、創価学会は次のような主張をしています(創価学会の訴状より要約)。


(1)検察官はこのような発言をしていない。
(2)検察官が告げた不起訴の理由は、朝木明代遺族側(大統・直子親子)と『週刊現代』の言い分が食い違っていたこと等から(朝木親子は『週刊現代』の取材を受けていないなどと主張したが、その後の民事裁判で一蹴されている)、嫌疑不十分にしたというものだった。
(3)常識的に考えて、創価学会側(信者)が殺害に関与した疑いがあるのであれば、捜査機関がこの点に関する捜査をまったく行なわないまま「犯罪性はない」「自殺の疑いが濃く、他殺の確証を得られなかった」として捜査を終了させるはずはない。
(4)だいたい、殺害の汚名を着せられたことを理由に名誉毀損罪で告訴した当事者に向かって、検察官がこんなことを言うはずはない。
(5)いずれにしても、上記検察官発言はまったくの作り話である。


この点についてはどのように認定されたのでしょうね。さっさと明らかにしてほしいものです。


次に、矢野・朝木両「市議」は千葉英司・東村山警察署元副署長に矛先を向けます。

 さらに、東村山警察著の千葉元副署長が矢野代表や協力者そして朝木明代議員遺族側を提訴した数多くの裁判でも、千葉元副署長の訴えを斥け、勝訴3件が確定したほか、千葉元副署長は訴え自体を合計3件も取り下げております。千葉元副署長が敗訴したこれらの裁判の影響は、千葉元副署長が「万引き苦に自殺」説を強調し続けてきた事件発生当時の捜査の責任者であっただけに、結果として当時の捜査のあり方を厳しく批判したものとなっており、同様に「万引き苦に自殺」などという宣伝を大々的に行ってきた創価信者らにも、その宣伝が誤りであったことが明白になっております。


この点については、11月2日付〈千葉さん関連裁判で連戦連勝を偽装する矢野・朝木両「市議」〉でまとめておきました。


勝訴3件が確定」というのは、第1次FMひがしむらやま裁判インターネット「東村山市民新聞」裁判宝島裁判のことですね。勝訴した(=千葉さんの名誉を毀損したことによる不法行為責任は免れた)とはいえ、いずれも「当時の捜査のあり方を厳しく批判した」判決にはなっていませんし、「万引き苦に自殺」説が否定されたわけでもありません。


一方、敗訴が確定したエフエム東村山・東村山市民新聞併合事件についてはダンマリを決め込んでいます。第1審で敗訴し、係争中と思われる2件の裁判(『東村山の闇』裁判インターネット「創価問題新聞」裁判)についても同様。


このような裁判情報の操作は、現に洋品店襲撃事件、千葉さんに対する名誉毀損の継続・拡大といった実害を引き起こしている以上、もはや犯罪的と言うべきではないでしょうか。そして、これだけネットで容易に情報を入手できるようになっている以上、矢野・朝木両「市議」にだまされ続ける側も、もはや単なる被害者とは言えません。“支持者の方々は、二人の「市議」たちに、真相を語ってもらう権利と義務があるのでは?!”


【追記】(2009年2月17日)2009年2月16日・17日付で「東村山市民新聞」に〈朝木議員謀殺関係訴訟結果報告〉が掲載され、自分たちが敗訴したものも含む主な裁判の一覧表が明らかにされました。同年2月〈矢野・朝木両「市議」の裁判歴に関する興味深い記述〉参照。(追記終わり)


以上のような操作された情報を前提として、矢野・朝木両「市議」は次のように述べます。

 今後の課題は、時効までの残る期間に殺害事件の犯人を逮捕し、事件を解決させることとなりました。今、さまざまな立場から真相究明を求める声は全国にひろがっており、事件の最終的解決のために引き続きご協力とご支援をお願い申し上げる次第です。


さまざまな立場から真相究明を求める声」と言っても、私には瀬戸弘幸西村修平一派ぐらいしか思いつきません。いずれにせよ、矢野・朝木両「市議」は連中の活動を全面的に支持していると考えてよいでしょう。だったら、堂々と名前を出して、はっきりそう書いてはどうでしょうかね。あちらは今回の「追悼の集い」の宣伝もしてくれているわけですし。


殺害事件の犯人を逮捕し、事件を解決させる」と言っても、瀬戸サンたちはとんちんかんなことばかりやっているし、矢野・朝木両「市議」はもはや“創価学会がやった”とは言えない立場に追い込まれているし、具体的にどうするんでしょうね。支持者のみなさんは、そのあたりについても「追悼の集い」でつっこんでいただければと思います。ただし、うかつなことを言うと「創価のスパイだ」「なめてんじゃねーぞこら」などと罵声を浴びせられ、取り囲まれる可能性もありますので、いつでも逃げられるように出口近くに陣取っておいた方がよいでしょう。


「追悼の集い」の案内状では、このあと、11月26日付〈「庶民のための政治」とは笑わせてくれますね〉で取り上げた文章が続き、最後に「ご一緒に、朝木明代議員に右の報告を行うとともに、朝木明代議員を偲ぶ集いを先の通り行いたいと思いますので、ご案内申し上げます」として、日時と場所が案内されています。そろそろ朝木明代市議の死を政治的に利用するのはやめて、静かに眠らせてあげてはどうなんでしょうか。

*1:薄井出馬と問題動画サイト〉も同様。アンテナ巡回時にロボットがページを認識できなかったため、エラーメッセージを更新と認知したもの。

*2:この案内状のスキャン画像は当初「エンタメのコンビニ」なるブログに掲載されていたものだが、なぜか削除されたため、私が保存していた画像を代わりにアップした。公職者批判のための正当な行為であり、著作権侵害には当たらないと考える。(12月4日)

*3:【追記】トラックバックにあるように、Tomatotic-jellyさんもOCRでテキストデータにしてくれました。二度手間になっちゃいましたね。こんなことがないよう、矢野・朝木両「市議」は、私がつっこみそうな情報についてはテキストデータかPDFファイルで提供していただくようにしてほしいものです。ついでに、Tomatotic-jellyさんが指摘していた「黒子の部屋」の通し番号の乱れについては、さっそくほぼ修正されていました(11月29日午後11時確認)。あとは「マツワル読者用299」の通し番号を1715にすれば完璧です。