とっくに確定していたはずの「りんごっこ保育園」裁判がいまごろ「最終的に確定!」する怪 ※追記あり


おや? りんごっこ保育園グループのホームページが7月24日付で更新され、次のようなお知らせが登場しました。

◎勝訴判決が最高裁で最終的に確定!(09年7月17日)
あまりにも事実に反する市議会決議が
りんごっこ保育園の名誉と信用を
傷つけた件の裁判です。
最高裁決定で市側敗訴が確定しました。)


これは、りんごっこ保育園が東村山市を名誉毀損で訴えていた裁判の話で、『東村山の闇』事件の確定とは別の件です。


それにしてもおかしいな、この裁判は2009年2月16日にとっくに確定していたはずで、りんごっこ保育園グループのホームページにも、つい最近まで次のような文字が躍っていたのですが(7月5日に取得された魚拓より)。


◎勝訴判決が確定へ!(09年2月16日)
あまりにも事実に反する市議会決議が
りんごっこ保育園の名誉と信用を
傷つけた件の裁判です。
(市側が上告を取り下げました。)


これらの記述から判断するに、どうやら次のような経緯をたどったようです。


(1)東村山市は、いったん「上告提起」と「上告受理申立て」の両方を行なったものの、その後、上告提起の方は取り下げた。
  ↓
(2)りんごっこ保育園および「東村山市民新聞」は、上告提起が取り下げられた旨の通知を受け、勝訴判決確定したと宣伝した。
  ↓
(3)その後、実は上告受理申立ても同時に行なわれていたのでまだ確定していないことに気付いたが、いまさら引っ込みがつかないので、黙って上告受理申立てに関する決定を待つことにした。
  ↓
(4)最高裁が上告不受理の決定を行なったので、「最終的に確定!」という表現で適当にごまかしながらあらためて報告した。


勘違いは誰にでもあることですからしかたがありませんが、仮にも認可保育園や「市議会議員」が、5カ月もホームページ上にウソを載せっぱなしだったというのはまずいでしょう。まあ、いまさら驚くことでもありませんし、当初「確定」としていたのをこっそり「確定へ」と修正したのでウソではない、と強弁するのかもしれませんが。


以上、混乱する人も出るかもしれませんので、いちおう解説しておきました。


ついでに、りんごっこ保育園グループのホームページの更新状況も報告しておきましょう。前回の報告は6月16日付の記事で行なっています(6月13日付更新まで)。


*6月19日付
6月18日現在の空き状況について、りんごっこ保育園(認可)・りんごっこ第一保育園(認証)とも「欠員なし」になったことを報告。


*7月4日付
7月1日現在の空き状況について、りんごっこ保育園(認可)に1名空き(5才児)が出たことを報告。あわせて7月の行事と夏祭りについても報告。



*7月24日付
7月24日現在の空き状況について、いずれも「欠員なし」になったことを報告。あわせて、前述の通り勝訴判決確定についても報告。


なお、〈苦情処理について〉のページは相変わらず黙々と日付のみが修正されており、いま「2009(平成21)年6月30日現在」となっています。さっさと園の紹介を見られるようにすればいいと思うんですが、待機児童がいる限り、黙ってても駆け込んでくる保護者はいるから、どうでもいいということなんですかね。


【追記】(7月27日)
東村山市民新聞」の7月26日付更新によると、裁判についてはやはり上記のような経緯だったようです。もちろん、当初〈「りんごっこ保育園」側の勝訴確定!(09.2.16)〉などと先走った宣伝をしていたことについては、まったく触れていません。


なお、今回の囲み記事の見出しは次のようになっています。



草の根市民クラブ及び共産党市議をのぞく、違法決議を強行した「ムラ議員(創価公明、親創価佐藤を含む)」らは、全員で連帯して300万円超を市に支払え。〉という文言は、言うまでもなく、裁判所の判決に書かれているものではありません。矢野・朝木両「市議」の主張を、あたかも裁判所がこう命じたかのように印象付けようとしているものでしょう。まずは、自分達が起こした行政裁判で東村山市が負担してきた応訴費用約2400万円を支払ってから言えばいいんじゃないかな。


まず、ムラ議員らが300万円超を自己負担し、謝罪と決議取消しをしなければ、保育に関してあれこれ言う資格はありません。何を言っても無意味でしょう」という点については、とりあえず2月21日付〈勝訴に乗じてりんごっこ保育園問題をごまかそうと必死な矢野・朝木両「市議」〉も参照。要はりんごっこ保育園の運営に対する当然の批判さえ封じようとしているわけですが、その前に、〈保育士虚偽申告事件〉や〈民改費過請求事件〉についてきちんとした説明をしていただきたいものです。